「高齢者食道がん」に対する「S-1併用化学放射線療法」 vs. 放射線治療単独

Ji Y, et al. JAMA Oncol. 2021. PMID: 34351356
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34351356/

・高齢者食道がんに対するS-1併用化学放射線療法 vs. 放射線治療単独
・第3相ランダム化試験、中国

<重要性>
・高齢者の食道がん患者の多くは標準的な化学放射線療法を完遂することができない。
・高齢者では有効で忍容性の高い化学放射線療法のレジメンが必要。

<目的>
・高齢者食道がんに対するS-1併用同時化学放射線療法と放射線治療単独の有効性と毒性を比較検討すること。

<対象と方法>
・中国、多施設(23施設)共同、第3相試験。
・2016年6月-2018年8月、70-85歳の患者298例を登録した。
・適格基準:組織学的に確認された食道がん、IB-IVB期(AJCC 6th)(IVB期は鎖骨上窩/腹腔動脈周囲リンパ節転移の患者のみ)、ECOG PS 0-1。
・介入治療:層別化:年齢(<80歳 vs. 80歳以上)、腫瘍の長さ(<5 cm vs. 5 cm以上)
・(1:1)の割合で、S-1併用同時化学放射線療法群と放射線治療単独群にランダム化。
・主要評価項目:2年全生存割合。

<結果>
・298例のうち180例(60.4%)が男性であった。
・年齢(中央値):化学放射線療法 77歳、放射線治療単独 77歳。
・151例(50.7%)はIII-IV期患者であった。
・放射線治療単独群と比較して、化学放射線療法群で完全奏効率が高かった(41.6% vs. 26.8%, p=0.007)
・生存例の経過観察期間(中央値)33.9ヶ月(IQR 28.5-38.2ヶ月)
・放射線治療単独と比較して化学放射線療法で2年全生存割合が良好であった(53.2% vs. 35.8%, HR 0.63, 95% CI 0.47-0.85, p=0.002)
・放射線治療単独と比較して、化学放射線療法群に白血球減少(Grade 3+)が多く認められた(9.5% vs. 2.7%, p=0.01)
・その他のGrade 3+毒性発生割合に両群間に有意差を認めなかった。
・治療関連性の死亡が化学放射線療法群3例(2.0%)、放射線治療単独群 4例(2.7%)に認められた。

<結論>
・高齢者食道がん患者において、S-1併用同時化学放射線療法は忍容可能で、放射線治療単独と比較して、有意なベネフィットが認められた。

<関連>
食道がん>高齢者>化学放射線療法>vs. 放射線治療単独

LEAVE A COMMENT