切除可能/切除可能境界膵がん;術前化学放射線療法 vs. 手術先行(PREOPANC試験、長期成績)

  膵がん, 術前化学放射線療法

Dutch Pancreatic Cancer Group. Versteijne E et al. J Clin Oncol. 2022. PMID: 35084987
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35084987/

・切除可能/切除可能境界膵がん;ネオアジュバント(術前)化学放射線療法 vs. 手術先行
・ランダム化試験、PREOPANC trial、長期成績


<目的>
・切除可能/切除可能境界膵がんに対する術前(ネオアジュバント)化学放射線療法に伴うベネフィットが得られるかに関しては議論がある。
・PREOPANC試験の最初の報告では、術前/ネオアジュバント化学放射線療法による有意な全生存の改善効果は示されなかった。
・今回、長期の試験結果を報告する。

<方法>
・多施設共同第3相ランダム化試験
・切除可能/切除可能境界膵がん患者を登録し、ネオアジュバント化学放射線療法群と手術先行群にランダム化した。
・ネオアジュバント化学放射線療法:ゲムシタビン 3サイクル、放射線治療 36Gy/15回を第2サイクル期間中に照射。
・リステージング後に外科的手術を行い、術後にゲムシタビン4サイクルを投与した。
・手術先行群では、外科的手術後にゲムシタビンによるアジュバント化学療法を6サイクル施行した。
・主要評価項目:intention-to-treatによる全生存(OS, overall survival)。
・最初の報告以降に安全性データの集積は行わなかった。

<結果>
・2013年4月24日-2017年7月25日、246例の適格例がランダム化された(ネオアジュバント化学放射線療法 119例、手術先行 127例)。
・経過観察期間の中央値は59ヶ月。
・手術先行群と比較して、ネオアジュバント化学放射線療法群で全生存が良好であった(HR 0.73, 95% CI 0.56-0.96, p=0.025)。
・生存期間の中央値の差はわずか1.4ヶ月であった(15.7ヶ月 vs. 14.3ヶ月)、5年全生存率の差は大きかった(ネオアジュバント化学放射線療法群 20.5% vs. 手術先行群 6.5%)
・予め設定したサブグループ(切除可能/切除可能境界を含め)いずれにおいても、ネオアジュバント化学放射線療法の効果が認められた。

<結論>
・切除可能/切除可能境界膵がんにおいて、手術先行とゲムシタビンによるアジュバント化学療法と比較して、ゲムシタビン併用ネオアジュバント化学放射線療法後の手術およびゲムシタビンによるアジュバント化学療法を行うことにより、全生存の改善効果が認められた。


<関連 wikipage>
膵がん>術前化学放射線療法>術前化学放射線療法 vs. 手術先行

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