サブクリニカルな間質性肺炎合併肺がん患者に対する胸部放射線治療後の放射線肺臓炎

Li F et al. Radiat Oncol. 2021. PMID: 33849579
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33849579/

・サブクリニカルな間質性肺疾患を合併している肺がん患者に対する胸部放射線治療後の放射線肺臓炎のリスク因子


<背景>
・サブクリニカルな間質性肺疾患(ILD, interstitial lung disease)を合併している患者では、胸部放射線治療後に放射線肺臓炎n(RP, radiation pneumonitis)を発症するリスクが高いことが報告されている。
・今回の研究の目的は、サブクリニカルな間質性肺疾患(ILD)を合併している肺がん患者に対する強度変調放射線治療(IMRT)による胸部照射後の放射線肺臓炎(RP)の発生率やリスク因子を評価すること。

<方法>
・2016年1月-2017年12月の期間に、サブクリニカルな間質性肺疾患(ILD)を合併しており、強度変調放射線治療(IMRT)により処方線量50Gy以上の胸部照射が行われた患者を遡及的に解析した。

<結果>
・サブクリニカルな間質性肺疾患の合併がみられた87例を解析した
・経過観察期間の中央値は14.0ヶ月。
・放射線肺臓炎(RP)発生率は、グレード2以上 51.0%、グレード3以上 20.9%。
・多変量解析にて、平均肺線量(MLD, mean lung dose)(12Gy以上)、がグレード2以上の放射線肺臓炎の有意なリスク因子であった(p=0.049)。
・ゲムシタビンによる化学療法歴(p=0.046)、肺V5(50%以上)(p=0.040)、サブクリニカルな間質性肺疾患の陰影の体積が肺体積の25%以上であること(p=0.024)が、グレード3以上の放射線肺臓炎発症と関連していた。

<結論>
・平均肺線量(MLD, mean lung dose)がグレード2以上の放射線肺臓炎のリスク因子であった。
・ゲムシタビンによる化学療法の既往がある患者、肺V5が50%以上の患者、サブクリニカルな間質性肺疾患(ILD)の陰影が肺体積の25%以上のおよぶ患者ではグレード3以上の肺臓炎の発生リスクが高かった。


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