乳がん 少数転移/オリゴ転移に対する体幹部定位放射線治療

Lemoine P et al. Front Oncol. 2021. PMID: 34778049
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34778049/

・乳がん 少数転移(オリゴ転移)に対する体幹部定位放射線治療
・多施設、後ろ向き研究、フランス


<背景>
・少数転移(オリゴ転移)に対する体幹部定位放射線治療により予後の改善が見込める可能性がある。
・これまでの研究報告では、乳がんのみを対象としたデータは乏しい。

<対象と方法>
・多施設共同後ろ向き研究を行った。
・主要評価項目:サイバーナイフ(Cyberknife)を用いた体幹部定位放射線治療(SBRT, stereotactic body radiotherapy)後の無増悪生存(PFS, progression-free survival)を評価すること。
・副次評価項目:全生存(OS, overall survival)、局所制御、毒性。
・組入基準:乳がんの小数転移/オリゴ転移患者で、最大病変数は5病変で、1-3の転移、PET/CT および/あるいはMRIにより診断
・除外基準:脳転移、少数増悪病変
・体幹部定位放射線治療(SBRT)に全身療法が併用された。

<結果>
・2007-2017年、3施設より44例が登録された。
・主に1-2病変の患者が多く、主な転移病変の部位は骨転移(24病変 44.4%)で特に脊椎、次いで肝臓(22病変 40.7%)、肺転移(6病変 11.1%)。
・原発病変にエストロゲン受容体の発現が33例(84.6%)で認められ、HER2 (+++)の患者が7例(17.9%)認められた。
・照射線量の中央値は40 Gy(15-54 Gy)で、80% isodose lineに対し処方されていた。
・D50%の中央値は42 Gy(17-59)であった。
・経過観察期間の中央値は3.4年。
・無増悪生存率:1年 81%、2年 58%、3年 45%。
・無増悪生存期間の中央値は2.6年であった。
・局所制御率:2年 100%、3年 100%。
・3例(7.3%)に急性期にグレード2の毒性が認められた。
・グレード3以上の毒性の発生は報告されなかった。

<結論>
・乳がんの少数転移/オリゴ転移の患者において、体幹部定位放射線治療(SBRT)を行うことにより低い毒性で比較的長い無増悪生存が得られていた。


<関連wiki>
乳がん>少数転移>体幹部定位放射線治療


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