非小細胞肺がんに対する放射線治療;寡分割照射(55Gy/20回) vs. 通常分割照射(60-66Gy/30-33回)

  寡分割照射, 非小細胞肺がん

Brada M et al. J Thorac Oncol. 2022. PMID: 35092841
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35092841/

・非小細胞肺がんに対する放射線治療;寡分割照射 vs. 通常分割照射

<背景>
・英国にて用いられることが多い線量分割である寡分割照射(55 Gy/20回)と通常分割照射(60-66 Gy/30-33回)後の治療成績を比較した。

<対象と方法>
・Public Health Englandから得られた2012年1月-2016年12月に登録された非小細胞肺がん(NSCLC, non small cell lung cancer)169,863例を、コホート1(training set)(2012-2013年診断例)とコホート2(validation set)(2014-2016年診断例)に分けて解析した。
・I-III期非小細胞肺がん(NSCLC)73,186例のうち、12,898例に対し根治的放射線治療が施行されていた(コホート1 4,894例、コホート2 8,004例)。
・生存成績は、予後因子である年齢、性別、病期、合併症、他の根治治療およびアジュバント化学療法による調整を行い、寡分割照射と通常分割照射後の治療成績を比較した。

<結果>
・I-III期非小細胞肺がん患者の17-18%に対し根治的放射線治療が施行されていた。
・年齢、病期、合併症や他の根治治療やアジュバント治療による調整後、コホート1の寡分割照射(55 Gy/20回)後の生存期間の中央値は25ヶ月、通常分割照射(60-66 Gy/30-33回)後の生存期間の中央値は29ヶ月であった(HR 1.16, p=0.001)
・同様に、コホート2において、寡分割照射(55 Gy/20回)後の生存期間の中央値は25ヶ月、通常分割照射(60-66 Gy/30-33回)後の生存期間の中央値は28ヶ月(HR 1.10, p=0.02)

<結論>
・英国にて治療が行われた非小細胞肺がん患者のビッグデータの解析結果からは、4週レジメンによる寡分割照射(55 Gy/20回)にて治療された患者と比較して、6週レジメンによる通常分割照射(60-66 Gy/30-33回)にて治療された患者の生存成績が良好であった。
・後ろ向きのデータ解析結果であり、選択バイアスが存在している可能性があり、これまでランダム化試験の報告はないものの、今回の解析結果からは通常分割照射が依然として標準治療。


<関連wiki>
肺がん>非小細胞肺がん>局所進行>放射線治療>寡分割照射>vs. 通常分割照射

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