局所進行直腸がんに対する術前治療;短期照射+化学療法 vs. 同時化学放射線療法;STELLAR trial

  直腸がん

Jin J et al. J Clin Oncol. 2022. PMID: 35263150
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35263150/

・局所進行直腸がんに対するネオアジュバント治療。
・短期放射線治療+化学療法 vs. ロングコースの化学放射線療法
・多施設共同ランダム化試験、STELLAR

<目的>
・局所進行直腸がんに対する術前治療において、短期放射線治療とその後の化学療法の併用が、ロングコースの同時化学放射線療法に劣らないことを確認すること。

<対象と方法>
・遠位または中部1/3が原発、T3-4 および/あるいは 領域リンパ節転移陽性の直腸がん
・短期放射線治療(25 Gy/5回 [1週間])後に4サイクルの化学療法を施行する群(TNT, total neoadjuvant therapy)と同時化学放射線療法を施行する群(50 Gy/25回 [5週間]、カペシタビンを併用)(化学放射線療法)にランダム化した。
・術前治療6-8週後に、直腸間膜全切除術(TME, total mesorectal excision)を行った。
・CAPOXによる術後化学療法を、TNT群 2サイクル、化学放射線療法群6サイクルを施行。
・主要評価項目:3年無病生存(DFS, disease-free survival)

<結果>
・2015年8月-2018年8月、合計599例がランダム化された(TNT群 302例、化学放射線療法群 297例)。
・経過観察期間の中央値 35.0ヶ月時点で、3年無病生存率は、TNT群 64.5%、化学放射線療法群 62.3%(HR 0.883, 1-sided 95% CI, NA-1.11, p<0.001 for noninferiority)。
・遠隔無再発生存や局所領域再発は両群間に違いは認められなかった。
・3年全生存率は、化学放射線療法群と比較してTNT群で良好であった(86.5% vs. 75.1%, p=0.033)。
・予後因子によらず、無病生存や全生存への治療効果は同様のものであった。
・術前治療期間中の急性期の有害事象(Grade 3-5)発生率は、TNT 26.5%、化学放射線療法 12.6%(p<0.001)。

<結論>
・局所進行直腸がんに対する術前治療において、短期放射線治療とその後の化学療法(TNT, total neoadjuvant therapy)は、ロングコースの同時化学放射線療法の代替治療として用いることが可能であろう。

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