前立腺がんに対する手術後の生化学的再発;救済放射線治療 vs. 救済ホルモン療法

  前立腺がん

Matsumoto K et al. Int J Clin Oncol. 2021. PMID: 33387085
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33387085/

・前立腺がんに対する根治的前立腺全摘除術後の生化学的再発
・救済放射線治療(SRT, salvage radiation therapy) vs. 救済ホルモン療法(SADT, salvage androgen-deprivation therapy)

<背景>
・前立腺がんに対する根治的前立腺摘除術後の生化学的再発(BCR, biochemical recurrence)に対する救済治療としては外部照射(RT, radiation therapy)とホルモン療法/アンドロゲン抑制療法(ADT, androgen-deprivation therapy)がある。

<方法>
・前立腺がんに対する前立腺全摘除術(RP, radical prostatectomy)後に、生化学的再発(BCR)をきたした患者をレビューした。
・手術後のPSA nadirが 0.2 ng/mLを超える患者、ネオアジュバント/アジュバント治療が行われた患者、PSA 4.0 ng/mLを超えるまで救済治療が行われなかった患者を除外し、残った335例を解析対象とした。
・救済放射線治療(SRT)が154例、救済ホルモン療法(SHT)が181例に対し行われていた。
・救済放射線治療(SRT)後に生化学的再発がみられた患者では、全例に対しその後ホルモン療法が行われていた。
・今回の研究の開始時点は生化学的再発(BCR)時、評価時点は去勢抵抗性前立腺がん(CRPC, castration-resistant prostate cancer)への進展。

<結果>
・生化学的再発後の経過観察期間中央値は8.5年。
・去勢抵抗性前立腺がんが、救済放射線治療後13例、救済ホルモン療法後24例に認められた。
・去勢抵抗性前立腺がん回避生存率(CRPC-free survival)は両群に違いはみられなかった(10年去勢抵抗性前立腺がん回避生存率 89.9% vs. 86.3%, p=0.199)。
・2つのリスク因子(Grade Group 4以上 および PSA倍化時間 6ヶ月未満)を有する患者50例では、去勢抵抗性前立腺がん回避生存は、救済放射線治療後で良好であった(73.4% vs. 40.3%, p=0.040)

<結論>
・前立腺がんに対する根治的前立腺全摘除術後のPSA再発例において、高リスク(Grade Group 4以上 および PSA倍化時間 6ヶ月未満)の患者では、救済ホルモン療法と比較して、救済放射線療法後の去勢抵抗性前立腺がん回避生存が良好であった。

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