乳がん局所領域再発に対する再照射

  乳がん

Schouten D et al. Acta Oncol. 2022. PMID: 35139725
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35139725/

・照射歴のある乳がんの局所再発に対する再照射
・再照射+温熱療法 vs. 再照射+温熱療法+化学療法
・第2相ランダム化試験、オランダ


<背景>
・照射歴のある部位の切除不能な局所領域再発では、局所制御を維持することが難しく、治療選択肢は限られる。
・オランダではそのような場合には再照射と温熱療法の併用が標準治療とされている。
・再照射の効果を増感する他、温熱療法はシスプラチンなどの化学療法の局所効果を改善することが知られている。
・今回の第2相ランダム化試験では、放射線治療+温熱療法と放射線治療+温熱療法+シスプラチンの併用を比較した。

<対象と方法>
・2010年12月-2019年1月、49例がランダム化され、標準治療群(再照射+温熱療法)27例、併用療法群(再照射+温熱療法+シスプラチン)22例。
・放射線治療は週2回照射で32Gy/8回(4週間)の照射が行われた。
・2015年1月以降、放射線治療スケジュールは46Gy/23回(週5回照射)へ変更された。
・温熱療法は週に1回放射線治療後に追加された。
・併用療法群ではシスプラチン 40 mg/m2を毎週投与(4週間)行った。

<結果>
・完全奏効割合:標準治療群 60.9%、併用群 61.1%(p=0.87)。
・部分奏効割合:標準治療群 30.4%、併用療法群 33.3%(p=0.79)。
・全生存割合:標準治療群 63.4%、併用療法群 57.4%。
・1年局所無増悪生存割合:標準治療群 81.5%、併用療法群 88.1%(p=0.95)。
・急性期毒性(グレード3/4)発生割合は、標準療法群 25%、併用療法群 29%(p=0.79)

<結論>
・放射線治療の照射野内の再発乳がん患者において、再照射と温熱療法へシスプラチンによる化学療法を追加することによるベネフィットは確認されなかった。
・シスプラチン投与の有無によらず、最終経過観察または死亡時点まで大半の患者では局所制御が得られていた。

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