進行胃がんに対する緩和的放射線治療

  胃がん

Kim MM et al. Acta Oncol. 2008. PMID: 17899453
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17899453/

・進行胃がんに対する緩和的放射線治療


<背景>
・進行胃がんの局所増悪に伴い、出血、通過障害/閉塞、疼痛症状が認められる。
・放射線治療(RT, radiotherapy)による緩和効果の程度、持続期間を評価した。

<対象と方法>
・1996-2004年、37例の胃がん患者に対し緩和的放射線治療が行われていた(照射線量中央値 35Gy/14回)
・およそ2/3の患者に対しては同時化学放射線療法が行われていた(CRT, chemoradiation therapy)。
・治療前の症状は、出血 54%、通過障害/閉塞 43%、疼痛 19%であった。

<結果>
・症状の制御率は、出血 70%(14/20例)、通過障害/閉塞 81%(13/16例)、疼痛 86%(6/7例)であった。
・追加治療を行うことなく生存期間中の症状の制御が得られた割合は、出血 70%、通過障害/閉塞 81%、疼痛 49%。
・放射線治療単独で治療された患者と比較して、化学放射線療法で治療された患者の全生存が良好な傾向がみられた(全生存期間中央値 6.7ヶ月 vs. 2.4ヶ月, p=0.08)。
・生物学的実効線量(BED, biological effective dose)(α/β = 10)(BED10)が <41 Gyでは、局所制御が不良であった(6ヶ月局所制御割合 70% vs. 100%, p=0.05)。
・T4腫瘍では局所制御が不良な傾向がみられた(6ヶ月局所制御割合 56% vs. 100%, p=0.06)

<結論>
・胃がん患者において、緩和的放射線治療により大半の患者では症状の制御が得られていた。
・特にT4の患者では、高線量の照射(BED10 41 Gy以上)の役割に関して今後の調査が必要。
・症状緩和における放射線治療の役割の確立のためには、今後前向きランダム化比較による評価が必要。

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