局所進行非小細胞肺がんに対する化学放射線療法後のデュルバルマブによる地固め療法

  非小細胞肺がん

Yamamoto T et al. BMC Cancer. 2022. PMID: 35379201
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35379201/

・局所進行非小細胞肺がんに対する化学放射線療法後のデュルバルマブによる地固め療法
・日常臨床における治療成績

<背景>
・日常診療において、デュルバルマブ(durvalumab)が強度変調放射線治療後(IMRT, intensity-modulated radiotherapy)後の放射線肺臓炎(RP, radiation pneumonitis)や生存成績への理解は不十分。
・今回の後ろ向き研究の目的は、局所進行非小細胞肺がん(LA-NSCLC, locally advanced non-small cell lung cancer)に対する強度変調放射線治療(IMRT)後の遠隔無再発生存(DMFS, distant metastasis-free survival)、無増悪生存(PFS, progression-free survival)、全生存(OS, overall survival)に関連する因子を調査すること。

<対象と方法>
・2016年4月-2021年3月、局所進行非小細胞肺がん(LA-NSCLC)に対し通常分割照射にて強度変調放射線治療(IMRT)により治療が行われた患者を適格とした。
・Time-to-event dataをKaplan-Meier法を用いて評価し、Cox proportional hazards modelを用いて予後因子の解析を行った。
・強度変調放射線治療(IMRT)開始後に発生した因子(デュルバルマブ投与や放射線肺臓炎 [RP]など)は time-dependent covariatesとして解析した。

<結果>
・通常分割照射により局所進行非小細胞肺がん(LA-NSCLC)に対し強度変調放射線治療(IMRT)により治療を行った68例を解析した。
・50例に対しては同時化学療法を施行し、36例に対してはデュルバルマブによる地固め療法が行われていた。
・経過観察期間中央値14.3ヶ月、23例が死亡した。
・37例に腫瘍増悪が認められ、28例に遠隔転移が認められた。
・1年遠隔無再発生存割合 59.9%、1年無増悪生存割合 48.7%、1年全生存割合 84.2%。
・放射線肺臓炎:グレード2以上 33.8%、グレード3以上 10.3%。
・多変量解析結果から、デュルバルマブによる地固め療法は遠隔無再発生存(HR 0.31, p<0.01)、無増悪生存(HR 0.33, p<0.01)、全生存(HR 0.32, p=0.02)を改善することが示された。
・グレード2以上の放射線肺臓炎と不良な遠隔無再発生存と関連が認められ(HR 2.28, p=0.04)、不良な全生存とも関連傾向が認められた(HR 2.12, p=0.13)。
・20Gy以上が照射される肺体積と不良な無増悪生存(HR 2.25, p=0.01)と関連していた。

<結論>
・日常臨床において、化学療法同時併用による強度変調放射線治療(IMRT)後のデュルバルマブによる地固め療法による生存成績における有意なベネフィットが認められた。
・グレード2以上の放射線肺臓炎(RP)の発生リスクを低減することも有用であろう。

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