食道扁平上皮がんに対する術前化学放射線療法ー陽子線治療 vs. X線治療ー

  食道がん

Choi JH et al. Cancers (Basel). 2022. PMID: 35454939
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35454939/

・胸部食道上皮がんに対する術前化学放射線療法
・陽子線治療 vs. X線治療


<背景>
・食道がんに対するネオアジュバント(術前)化学放射線療法(nCRT, neoadjuvant chemoradiotherapy)において、特に腺がんでは、X線治療と比較して、陽子線治療(PBT, proton beam therapy)により治療成績が改善することが期待されている。
・今回の研究では、胸部食道扁平上皮がん(ESCC, esophageal squamous cell carcinoma)に対するX線と陽子線治療によるネオアジュバント化学放射線療法の結果の比較を行った。

<方法>
・2001年-2020年、食道扁平上皮がん(ESCC)に対してネオアジュバント(術前)化学放射線療法(nCRT)を施行した患者の記録をレビューした。
・X線、陽子線の照射線量の中央値は41.4Gy、41.4 CGEであった。

<結果>
・31例の患者のうち、X線治療群(16例)と比較して、陽子線治療群(15例)では肺や心臓への照射線量が有意に少なかった。
・両群間の比較において、短期間の術後成績やリンパ球数に違いはみられなかった。
・経過観察期間の中央値17ヶ月時点で、2年全生存割合(67.8% vs. 68.6%, p=0.867)や2年無病生存割合(33.3% vs. 34.5%, p=0.749)に有意差を認めなかった。

<結論>
・食道扁平上皮がん(ESCC)に対するネオアジュバント(術前)化学放射線療法において、X線治療と比較して、陽子線治療ではドシメトリーにおけるベネフィットは認められたものの、臨床成績の改善は認められなかった。

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