小数個転移を有する直腸がんに対する原発巣に対する短期照射と化学療法の併用

  直腸がん

Schiff JP et al. Pract Radiat Oncol. 2022. PMID: 35526826
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35526826/

・少数個の遠隔転移を有する直腸がんに対する原発巣への短期放射線治療と化学療法の併用


<目的>
・少数個転移を有する直腸がん(oligometastatic rectal cancer)に短期照射(SCRT, short-course radiotherapy)を含めた非外科的マネージメントの報告はこれまでない。
・短期放射線療法(SCRT)と化学療法の併用(SCRT-CTX)を行った患者を遡及的に解析、評価した。

<対象と方法>
・2018年1月1日-2020年5月31日の期間に、少数個遠隔転移をユスうる直腸がんに対し短期照射と化学療法(SCRT-CTX)を行った36例を解析した。
・直腸診、内視鏡、画像(CT および/あるいは MRI)を用いて臨床的完全奏効(cCR, clinical complete response)の評価を行った。
・臨床的に完全奏効後に局所再発がみられた患者に対しては救済手術が行われた。
・原発病変に関連した入院や骨盤部症状を評価した。
・全生存(OS, overall survival)、無増悪生存(PFS, progression-free survival)の評価を行った。

<結果>
・6/36例(17%)の患者で、短期照射+化学療法(SCRT+CTX)後に臨床的完全奏効が得られていた。
・これらのうち4例(11%)では、局所再発が認められた。
・患者全体の全生存割合は、12ヶ月 83%、24ヶ月 57%であった。
・無増悪生存割合は12ヶ月 56%、24ヶ月 10%であった。
・多変量解析において、4ヶ月以上の化学療法(HR 0.21, p=0.01)、遠隔転移に対する根治的治療(HR 0.17, p=0.01)が良好な全生存と関連していた。
・原発病変に伴い入院が必要となった患者は、閉塞(8/36例、22%)、直腸出血(5/36例、14%)、永久人口肛門増設の必要性(5/36例、14%)であった。
・閉塞症状や直腸出血の症状は、短期照射+化学療法(SCRT+CTX)後に減少していた。

<結論>
・少数転移を有する直腸がんにおいて、短期照射と化学療法(SCRT+CTX)により局所領域病変の臨床的完全奏効が得られた患者では、非外科的なマネージメントも妥当で、骨盤病変の制御や症状の制御は良好な結果であった。
・化学療法の施行期間を延長することにより、治療成績の改善が見込まれる。

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