小細胞肺がん、脳転移 ー 定位放射線治療 vs. 全脳照射 ー

  小細胞肺がん, 転移性脳腫瘍

Gaebe K, et al. Lancet Oncol. 2022. PMID: 35644163
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35644163/

・小細胞肺がん、脳転移に対する定位放射線治療 vs. 全脳照射
・システマティックレビュー/メタアナリシス


<背景>
・小細胞肺がん(SCLC, small cell lung cacer)の患者では、頭蓋内転移病変(IMD, intracranial metastatic disease)の発生リスクが高い。
・多くの固形腫瘍の頭蓋内病変(IMD)の第1の選択治療として、全脳照射(WBRT, whole brain radiotherapy)に代わり、定位放射線治療(SRS, stereotactic radiosurgery)が行われることが多くなってきているが、小細胞肺がん(SCLC)では全脳照射が依然として第1選択治療である。
・今回、全脳照射(WBRT)と定位放射線治療(SRS)の有効性を比較して、定位放射線治療(SRS)後の治療成績を評価した。

<方法>
・2022年3月23日までに報告されている研究を対象としてシステマティックレビュー/メタアナリシスを行った。
・小細胞肺がんの頭蓋内転移病変(IMD)に対する定位放射線治療(SRS)後の報告がない研究は除外した。
・主要評価項目:全生存;定位照射(SRS)と全脳照射(WBRT)± 定位照射(SRS)ブーストの比較を行った。

<結果>
・31研究を組み入れ、7研究をメタ解析に組み入れた。
・全脳照射±定位放射線治療(WBRT±SRS)や全脳照射単独(WBRT)と比較して、定位照射(SRS)後の全生存が良好であった(vs. WBRT±SRS HR 0.85; vs. WBRT HR 0.77)。
・定位放射線治療単独(SRS)と全脳照射+定位放射線治療(WBRT+SRS)の比較では、全生存に有意差を認めなかった(HR 1.17)。
・単アームの研究の解析では、定位放射線治療(SRS)後の全生存期間の中央値は8.99ヶ月(95% CI 7.86-10.16)であった。
・全ての比較研究をプールした場合、研究間に不均一性を認めた(I2=71.9%)

<結論>
・小細胞肺がん(SCLC)の頭蓋内病変(IMD)患者において、全脳照射(WBRT)と比較して、定位放射線治療(SRS)後の生存成績は同等のものであった。


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