遠隔転移を有する非小細胞肺がんに対するPD-1/PD-L1阻害剤と緩和照射の併用の忍容性と有効性

  非小細胞肺がん

Zhou ZC et al. Thorac Cancer. 2022. PMID: 35762488
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35762488/

・遠隔転移を有する非小細胞肺がん患者に対するPD-1/PD-L1阻害剤と緩和的放射線治療の併用


<背景>
・遠隔転移を有する非小細胞肺がん(NSCLC, non-small cell lung cancer)患者において、PD-1阻害剤と放射線治療の併用は予後を改善するための有望な治療戦略。
・しかしながら、適切な治療シェーマ、放射線治療の施行タイミング、照射部位に関しては依然として不明な点が多い。

<対象と方法>
・遠隔転移を有する非小細胞肺がん(NSCLC)患者で、免疫療法が行われた321例を同定した。
・これらのうち、107例に対してPD-1/PD-L1阻害剤と放射線治療の併用が行われており、その他の患者に対しては放射線治療が行われていなかった。
・全生存(OS, overall survival)、無増悪生存(PFS, progressin-free survival)、治療奏効、有害イベントのデータを集積した。
・放射線治療のタイプ、放射線治療のタイミング、照射部位の数により比較を行った。

<結果>
・放射線治療が行われなかった患者と比較して、PD-1/PD-L1阻害剤と放射線治療の併用が行われた患者で全生存が良好であった(全生存期間の中央値 22.8ヶ月 vs. 16.6ヶ月, p=0.022)。
・無増悪生存(PFS)に関しても、全生存と同様の傾向がみられた(無増悪生存期間の中央値 9.4ヶ月 vs. 6.2ヶ月, p=0.042)。
・放射線治療が行われなかった患者と比較して、PD-1/PD-L1阻害剤と放射線治療の併用が行われた患者群で病勢制御率、アブスコパル制御率が良好であった(p<0.001)。
・免疫療法と放射線治療の併用が行われた患者の多変量解析において、年齢(65歳未満, p=0.004)、全身状態(ECOG PS 0-1, p=0.001)、少数転移/オリゴ転移(p=0.006)、同時併用(p=0.002)、定位放射線治療(SRT)による照射(p=0.013)が良好な全生存と関連していた。
・放射線治療が行われなかった患者と免疫療法と放射線治療の併用が行われた患者の比較において、有害事象の発生率は同等のものであった。

<結論>
・遠隔転移を有する非小細胞肺がん患者において、PD-1/PD-L1阻害剤と緩和照射の併用の忍容性は良好で生存成績を改善させる可能性も示唆された。


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