限局期濾胞性リンパ腫に対する根治的放射線治療

  濾胞性リンパ腫

Brady JL et al. Blood. 2019. PMID: 30446493
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30446493/

・18F-FDG PET-CTによりステージングが行われた濾胞性リンパ腫(FL)に対する根治的放射線治療


<背景>
・限局期濾胞性リンパ腫(FL)に対しては根治目的に放射線治療(RT)が行われることがあるが、従来報告されている10年無病生存率は40-50%程度である。
・CTのみによるステージングと比較して、18F-FDG PET-CTによるステージングが行われた場合には10〜60%の患者で病期がアップステージされると報告されている。
・今回の研究では、18F-FDG PETを用いた正確なステージングを行うことで、より正確に患者選択を行い、治療成績を改善できるかを評価した。

<対象と方法>
・多施設共同後ろ向き研究。
・組み入れ基準:I期-II期の濾胞性リンパ腫(grade 1-3A)に対して根治的放射線治療単独にて治療された患者、照射線量 24 Gy以上、PET-CTによるステージング、18歳以上、経過観察期間3ヶ月以上。
・評価項目:増悪回避期間(FFP, freedom from progression)、局所制御、全生存(OS)。

<結果>
・2000年から2017年の期間に16施設で512例に対する治療が行われていた。
・年齢中央値は58歳(範囲 20-90歳)、410例(80.1%)はI期であった。
・照射線量の中央値は30 Gy(24-52 Gy)、経過観察期間の中央値は52ヶ月(3.2-174.6ヶ月)。
・5年増悪回避率(FFP)は68.9%、5年全生存率(OS)は95.7%。
・5年増悪回避率(FFP)は、I期患者で74.1%、II期患者で49.1%(p<0.0001)。
・8例(1.6%)に照射野内からの再発が認められ、4例(0.8%)に照射野辺縁からの再発が認められ、局所制御率は97.6%。
・多変量解析にて、II期(HR 2.11, 95% CI 1.44-3.10)、BCL2発現(HR 1.62, 95% CI 1.07-2.47)が不良な増悪回避率と相関していた。

<結論>
・PET-CTを用いたステージングが行われた濾胞性リンパ腫(FL)に対する根治的放射線治療後の治療成績は、特にI期の患者では、従来報告されている治療成績より良好な結果であった。
・これらの結果から、本当の限局性の濾胞性リンパ腫に対する根治目的の放射線治療の効果が低く見積もられている可能性が示唆された。


Brady JL et al. Blood. 2019. PMID: 30446493

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