脳転移に対する定位放射線照射後の局所/辺縁再発に対する定位放射線照射による再照射

  再照射, 脳転移

Kowalchuk RO et al. Int J Radiat Oncol Biol Phys. 2022. PMID: 34644606
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34644606/

・脳転移に対する定位放射線照射(SRS)後の局所/辺縁部再発に対する定位放射線照射による再照射(SRS2)


<目的>
・脳転移は定位放射線照射(SRS)の主な治療適応疾患であるが、定位放射線照射後の局所/辺縁部再発に対する定位放射線照射による再照射(SRS2)は研究の余地がある。
・定位放射線照射による再照射(SRS2)後の局所制御、放射線脳壊死(RN)や症候性の放射線脳壊死(SRN)の予測因子を報告する。

<対象と方法>
・生検にて診断された非小細胞肺がんで、少なくとも1つの脳転移に対し定位放射線照射(SRS)の既往がある患者。
・1回目の定位放射線照射の処方が行われたアイソドーズラインに重なる部位からの再発に対し、2015年から2020年に定位放射線照射による再照射(SRS2)が行われた患者を対象に解析した。
・術前治療として定位放射線照射が行われた患者は除外した。

<結果>
・8施設より、102例、123病変を組み入れ解析を行った。
・初回から2回目の定位放射線照射(SRS2)までの期間の中央値は12ヶ月。
・2回目の定位放射線照射(SRS2)の線量処方の中央値は、辺縁線量18Gy(IQR 16-18)を50%アイソドーズライン(IQR 50-70%)に処方されており、最大線量の中央値は30.5 Gy(IQR 25.0-36.0)、脳のV12の中央値は3.38 cm3(IQR 0.83-7.64)であった。
・局所制御割合は、1年 79%、2年 72%。
・腫瘍体積が小さい(1 cm3 以下)もので、腫瘍制御が良好であった(p<0.005)。
・25病変(20%)に放射線脳壊死(RN)が認められ、9病変(7%)は症候性脳壊死(SRN)を認めた。
・最大線量が40 Gy以上の場合(p<0.025)や脳V12 >9 cm3(p<0.025)の場合に、症候性放射線脳壊死(SRN)の発生リスクが高かった。
・初回の定位放射線照射(SRS1)および2回目の定位放射線照射(SRS2)の最大線量 40 Gy以上の照射が行われた場合に放射線脳壊死の発生リスクが高かった(各 p<0.05)。
・免疫療法の施行歴と放射線脳壊死/症候性の放射線脳壊死との関連性を認めなかった。

<結論>
・定位放射線照射による再照射後の局所の腫瘍制御率は高く、症候性の放射線脳壊死の発生率は低いものであった。
・2回目の定位放射線照射時に、脳のV12を9 cm3以下、最大線量を40 Gy未満とすることで、放射線脳壊死や症候性の放射線脳壊死の発生リスクを低減できるかもしれない。
・これらの結果は、初回から2回目の定位放射線照射の期間が1年で、1 cm3の小さな腫瘍の場合に適用可能。


LEAVE A COMMENT