乳がん>乳房切除術後放射線治療>T1-2N1>後ろ向き研究

 

乳がん>乳房切除術後放射線治療>T1-2N1>後ろ向き研究


Wang X, et al. Breast Cancer Res Treat. 2021. PMID: 34490502

・乳がんに対する乳房切除術後、T1-2N1。どのような場合にアジュバント(術後)放射線治療を省略できるか?
・後ろ向き研究、中国
・目的:乳がん、T1-2、腋窩リンパ節転移1-3個の患者に対する乳房切除術後放射線治療(PMRT, postmastectomy radiation therapy)に関しては議論がある。
・T1-2N1乳がんに対し乳房切除術 ± 乳房切除術後放射線治療(PMRT)により治療された患者における、局所領域制御の予測因子の同定を行い、乳房切除術後放射線治療を省略できる患者選択に関して考察を行った。
・対象と方法:2006年1月-2012年12月、乳がんに対し乳房切除術が行われた1,474例を解析した。
・乳房切除術後放射線治療が663例に対し行われていた。
・結果:経過観察期間(中央値)93ヶ月(5-168ヶ月)
・78例(5.3%)に局所領域再発が認められ、220例(14.9%)に何らかの再発が認められた。
・7.7年局所領域制御割合:94.9%、7.7年無病生存割合:85.4%であった。
・乳房切除術後放射線治療(PMRT)が行われた患者で、7.7年局所領域制御割合が良好であった(96.6% vs. 93.4%, p=0.005)。
・乳房切除術後放射線治療の施行の有無による無病生存に関しては有意差を認めなかった(p=0.335)。
・多変量解析にて、乳房切除術後放射線治療と良好な局所領域制御との関連が認められた(p<0.001)
・年齢(40歳以下)(p=0.012)、組織学的グレード 3(p=0.004)、リンパ節転移(2-3個)(p<0.001)、腫瘍サイズ(3-5 cm)(p=0.045)が不良な局所領域制御と関連していた。
・乳房切除術後放射線治療 非施行 vs. 施行;7.7年局所領域制御割合:リスク因子 なし(97.7% vs. 98.9%, p=0.233)、リスク因子 1個(95.3% vs. 98.0%, p=0.092)、リスク因子 2-4個(80.3% vs. 94.8%, p<0.001)
<結論>乳がん T1-2N1患者において、臨床/病理学的因子として、若年、組織学的グレード3、リンパ節転移(2-3個)、腫瘍サイズ 3-5 cmが局所領域制御の予後不良因子であった。リスク因子が0-1個の患者では乳房切除術後放射線治療(PMRT)の省略を考慮しても良いかもしれない。


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