乳がん>乳房温存術後放射線治療>非浸潤性乳管がん>vs. 乳房温存手術単独>後ろ向き研究

 

乳がん>乳房温存術後放射線治療>非浸潤性乳管がん>vs. 乳房温存手術単独>後ろ向き研究


van Seijen M, et al. Br J Cancer. 2021. PMID: 34408284

・非浸潤性乳管がん(DCIS, ductal carcinoma in situ)に対する乳房温存手術単独 vs. 乳房手術+術後放射線治療
・Population-based study、オランダ
・背景:臨床試験において、非浸潤性乳管がん(DCIS)に対する乳房温存手術(BCS, breast conserving surgery)後に放射線治療(RT, radiotherapy)を行うことにより同側乳房イベント発生率を低下させることが示されている。
・今回の研究では、population-based cohortにおいて、非浸潤性乳管がんに対する治療法が20年の同側乳房内非浸潤性乳管がん(iDCIS)や同側浸潤性浸潤がん(iIBC, ipsilateral invasive breast cancer)へ与える影響を評価した。
・方法:1989-2004年にオランダにて治療された非浸潤性乳管がん(DCIS)患者で、2017年まで経過観察された。
・乳房温存手術単独および乳房温存手術+放射線治療後の同側DCIS累積発生率、同側浸潤性乳がん発生率を評価した。
・Multivariable Cox modelsを用いて、治療法と同側DCIS発生率や同側浸潤性乳がん発生率との関連性を評価した。
結果:20年累積同側乳房イベント発生率:乳房温存手術単独 30.6%、乳房温存手術+放射線治療 18.2%。
・治療後5年以内では、乳房温存手術単独と比較して、乳房温存手術+放射線治療施行例で、同側DCIS発生率や同側浸潤性乳がん発生率が低かった。
・治療5年以内の同側DCIS発生:50歳未満(HR 3.2, 95% CI 1.6-6.6)、50歳以上(HR 3.6, 95% CI 2.6-4.8)
・治療5年以内の同側浸潤性乳がん発生:50歳未満(HR 2.1, 95% CI 1.4-3.2)、50歳以上(HR 4.3, 95% CI 3.0-6.0)
・治療10年以降、乳房温存手術単独と乳房温存手術+放射線治療の比較において、同側DCIS発生リスクや同側浸潤性乳がん発生リスクに統計学的有意な差を認めなかった。
・治療10年以降の同側DCIS発生:50歳未満(HR 0.7, 95% CI 0.3-1.5)、50歳以上(HR 0.7, 95% CI 0.4-1.3)
・治療10年以降の同側浸潤性乳がん発生:50歳未満(HR 0.6, 95% CI 0.4-0.9)、50歳以上(HR 1.2, 95% CI 0.9-1.6)
<結論>非浸潤性乳管がん(DCIS)に対する乳房温存手術単独と比較して、乳房温存手術+放射線治療は治療後10年以内の同側乳房内の非浸潤性乳管がん(DCIS)や浸潤性乳がんの発生を減少させるが、この効果は10年以降は減弱。


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