外陰がん>人種

 

外陰がん>人種


Remick JS, et al. Int J Radiat Oncol Biol Phys. 2021. PMID: 34701937

・外陰がん(Vulvar squamous cell carcinoma)に対する放射線治療
・後ろ向き研究、米国
・目的:外陰がんに対する放射線治療後の治療成績を白人女性と黒人女性で比較し、局所領域制御(LRC, locoregional control)や生存成績と関連する因子を同定すること。
・対象と方法:2009-2020年、術後(アジュバント)放射線治療 または 根治的放射線治療が行われた患者を後ろ向きに解析した。
・患者や治療特異的な因子を評価した。
・Kaplan-Meier および Cox proportional hazards modelを用いて、局所領域制御、無増悪生存、全生存と関連する因子を評価した。
・グループ間の比較はlog-rank testを用いて行った。
・結果:39例の外陰がん患者が同定され、43%(17例)に対しては術後(アジュバント)放射線治療、56%(22例)に対しては根治目的の放射線治療が行われていた。
・照射線量(中央値)は術後(アジュバント)59.4Gy、根治的放射線治療 64.4Gy。
・34例に対しては外照射(EBRT, external beam radiation therapy)単独、5例に対しては外照射と小線源治療の併用が行われており、22例に対しては同時化学療法が行われていた。
・黒人女性が22例、白人女性が17例、年齢(中央値)は黒人女性 62歳(32-93歳)、白人女性 68歳(38-98歳)であった。
・経過観察期間(中央値)12.5ヶ月、生存例の経過観察期間(中央値)14.9ヶ月
・白人女性と比較して、黒人女性で I-II期の患者が多く(73% vs. 24%, p=0.002)、外科的手術が行われた患者が多く(68% vs. 18%, p=0.002)、ヒトパピローマウイルス(HPV)陽性腫瘍の割合が高かった(55% vs. 29%, p=0.012)
・黒人女性 6例ではHIV陽性で、白人女性ではHIV陽性の患者はいなかった。
・喫煙歴に関しては両群間に有意差を認めなかった(p=0.72)
・完全奏効率:黒人女性 86%(19例)、白人女性 59%(10例)
・(黒人女性 vs. 白人女性)1年局所領域制御率 100% vs. 66%(p=0.001)、1年無増悪生存率 100% vs. 50%(p<0.001)、1年全生存率 95% vs. 70%(p=0.04)
・単変量解析にて、治療後の完全奏効(p<0.001)および人種が局所領域制御や生存成績と有意に関連していた。
<結論>今回のデータから、早期の外陰がんに対する奏効率や局所制御率は高く、これらは黒人女性に多く認められた。これらの差異の背景に存在する疫学を理解するためにさらなる検討が必要。


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