子宮頸がん>化学放射線療法>ネオアジュバント化学療法>vs. 同時化学放射線療法単独

 

子宮頸がん>化学放射線療法>ネオアジュバント化学療法>vs. 同時化学放射線療法単独


Li F, et al. Int J Radiat Oncol BIol Phys. 2021. PMID: 34701886

・局所進行子宮頸がん(腫瘍径 >4cm)に対するネオアジュバント化学療法+化学放射線療法 vs. 化学放射線療法単独
・ランダム化試験、中国
・目的:局所進行子宮頸がんに対する標準治療は同時化学放射線療法です。
・しかしながら、局所進行がんで腫瘍径が4 cm以上のものでは同時化学放射線療法の効果は不十分です。
・今回、同時化学放射線療法前のネオアジュバント化学療法追加の役割を評価するため、子宮頸がん(腫瘍径>4cm)を対象にランダム化試験を行った。
・対象と方法:単施設、前向き第3相ランダウか試験。
・対象:局所進行子宮頸がん(腫瘍径4cm以上)(FIGO2018)を、ネオアジュバント化学療法+同時化学放射線療法群(NACT+CCRT群)と同時化学放射線療法単独群(CCRT群)にランダム化した。
・ネオアジュバント化学療法群(NACT+CCRT群)では、シスプラチン/パクリタキセルによる化学療法を2サイクル行い、その後にシスプラチン/パクリタキセル 2サイクル併用同時化学放射線療法を施行した。
・同時化学放射線療法単独群(CCRT群)ではシスプラチン/パクリタキセル2サイクル併用同時化学放射線療法を行った。
・主要評価項目:腫瘍の縮小、奏効率、毒性
・副次評価項目:無増悪生存、全生存
・結果:2019年3月-2020年12月、97例がランダム化された(NACT+CCRT群 52例、CCRT群 45例)
・ネオアジュバント化学療法群(NACT+CCRT群)において、ネオアジュバント化学療法後、評価された52例のうち、52例で奏効が得られており、完全奏効 1例(1.9%)、部分奏効 24例(46.2%)、安定 27例(51.9%)、増悪 0例。
・ネオアジュバント化学療法群(NACT+CCRT群)において、52例が同時化学放射線療法を完遂し、評価が行われた52例のうち、52例で奏効が得られており、完全奏効 17例(32.7%)、部分奏効 35例(67.3%)、安定 0例、増悪 0例。
・同時化学放射線療法群(CCRT群)において、5例で同時化学放射線療法を完遂せず(腫瘍サイズが大きく、同時化学放射線療法が忍容不能であった)、評価が行われた40例のうち、40例で奏効が得られており、完全奏効 8例(20.0%)、部分相応 32例(80.0%)、安定 0例、増悪 0例。
・治療後早期の完全奏効率は、同時化学放射線療法単独群(CCRT群)と比較して、ネオアジュバント化学療法群(NACT+CCRT群)で良好であった(p=0.013)
・腫瘍縮小に関して、ネオアジュバント化学療法後の腫瘍体積(中央値)は33.91 cm3、同時化学放射線療法群の腫瘍体積(中央値)は79.74 cm3で、両群間に有意差を認めた(p=0.000)
・有害イベントとして、血液毒性と消化管毒性が主なものであった。
・急性期毒性は血液毒性と消化管毒性で、ネオアジュバント化学療法群(NACT+CCRT群)と同時化学放射線療法単独群(CCRT群)の比較において有意差を認めなかった(p>0.05)
<結論>子宮頸がん(腫瘍径 4cm以上)の患者において、同時化学放射線療法前のネオアジュバント化学療法により腫瘍体積を減少させ、同時化学放射線療法時の標的部位周囲の正常組織への照射線量を減少させ、同時化学放射線療法の完遂率を改善できた。ネオアジュバント化学療法+同時化学放射線療法後の早期の奏効率は良好で、特に完全奏効率の改善効果が認められた。ネオアジュバント化学療法+同時化学放射線療法期間中に多くの有害イベントの発生が認められたが、忍容性は良好であった。この有効性の改善が生存成績の延長につながるかに関しては長期経過観察およびさらなる研究での評価が必要。


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