直腸がん>術前化学放射線療法>強度変調放射線治療

 

直腸がん>術前化学放射線療法>強度変調放射線治療


Yariv O, et al. Int J Radiat Oncol Biol Phys. 2021. PMID: 34701981

・局所進行直腸がんに対する術前化学放射線療法
・強度変調放射線治療(IMRT, intensity modulated radiotherapy) vs. 3次元原体照射(3DCRT, 3D conformal radiotherapy)
・第2相試験、イスラエル
・目的:局所進行直腸がんの患者では、術前化学放射線療法が標準治療ですが、強度変調放射線治療(IMRT)の有効性や安全性の前向きのエビデンスは未だ乏しい状態です。
・強度変調放射線治療により急性期の消化管毒性(GI, gastrointestinal toxicity)を減少できるかを評価しました。
・対象と方法:単施設、前向き第2相試験。
・局所進行直腸がんに対し術前化学放射線療法予定の患者を対象とした。
・各患者に対する3次元原体照射と強度変調放射線治療の2つの放射線治療計画プランの準備した。
・標的体積のcoverage、危険臓器(OAR, organ at risk)(象徴、膀胱、大腿骨頭、肛門周囲皮膚)への照射線量を評価し、特に小腸線量に注目して、プランの選択を行った。
・全例、直腸および領域リンパ節に対し45Gy/25回の照射を行い、その後腫瘍部に対し5.4Gyのブースト照射を行った。
・同時併用化学療法:カペシタビン。
・結果:72例のII-III期直腸腺がん患者が登録された。
・69例に対して強度変調放射線治療による照射が行われ、3例に対し3次元原体照射による照射が行われた。
・3次元原体照射と比較して、強度変調放射線治療で標的体積のcoverageが良好で(95% isodose, 1395 cc vs. 1380 cc, p=0.002)、小腸への照射線量が少なく(45 Gy, 42 cc vs. 22 cc, p<0.0001)、膀胱の平均線量が少なく(30Gy vs. 26Gy, p<0.0001)、肛門周囲皮膚への線量が少なかった(8Gy vs. 6Gy, p<0.0001)
・病理学的完全奏効(pCR)が21%、部分奏効が(PR)が57%で得られていた。
・強度変調放射線治療により治療が行われた患者において、急性期の下痢(Grade 2)が25%に認められた。
・強度変調放射線治療期間中の急性期毒性(Grade 3-4)は、下痢(4%)、直腸炎(1%)で、Grade 3-4の膀胱炎や肛門周囲皮膚の紅斑は観察されなかった。
<結論>局所進行直腸がんに対する術前化学放射線療法において、強度変調放射線治療(IMRT)による照射は実行可能で、3次元原体照射と比較して、dosimetryが良好、小腸への線量を低減し、Grade 3-4毒性の発生は最小限で、病理学的奏効は良好な結果であった。


<< 直腸がん>術前化学放射線療法