直腸がん>術前化学放射線療法>待機期間>非奏効例

 

直腸がん>術前化学放射線療法>待機期間>非奏効例


Deidda S, et al. JAMA Surg. 2021. PMID: 34586340

・局所進行がんに対する術前化学放射線療法の奏効不良例において、手術までの期間が治療成績へ与える影響
・後ろ向き研究、イタリア
・重要性:局所進行直腸がん患者において、ネオアジュバント(術前)化学放射線療法終了から手術までの期間が延長することにより腫瘍奏効が増強される可能性がある。
・しかしながら、化学放射線療法に対する奏効が不良な患者において、手術までの期間が長期治療成績へ与える影響に関しては不明です。
・目的:局所進行直腸がんに対する化学放射線療法の奏効が不良な患者において、化学放射線療法から手術までの期間が短期の患者と長期の患者の短期および長期予後への影響を比較した。
・対象と方法:多施設共同、後ろ向き研究。2000年1月-2014年12月、イタリア 12施設にて治療が行われた直腸がん患者1701例を解析した。
・術前化学放射線療法後、ypT 2-3 または ypN+の患者を選択し解析を行った。
・介入:直腸がんに対する化学放射線療法施行例で、奏効が不良な患者を、化学放射線療法から手術までの待機時間により短期群と長期群に分けて、手術成績、長期の治療成績を比較検討した。
・主要評価項目:全生存(OS, overall survival)、無病生存(DFS, disease-free survival)
・結果:1064例のうち、654例(61.5%)は男性、年齢(中央値)は64歳(55-71歳)
・579例(54.4%)を短期群(8週以下)、485例(45.6%)を長期群(>8週)に群分けし、成績を比較した。
・手術までの待機期間が長い患者(長期群)で、5年全生存割合(67.6% vs. 80.3%)、10年全生存割合(40.1% vs. 57.8%)が不良であった(p<0.001)。
・手術までの待機期間が長い患者(長期群)では、5年無病生存割合(59.6% vs. 72.0%)、10年無病生存割合(36.2% vs. 53.9%)(p<0.001)も不良であった。
・多変量解析にて、手術までの長い待機期間と死亡リスクの上昇(HR 1.84, p<.001)および 死亡/再発リスクの上昇(HR 1.69, p<0.001)と関連がみられた。
<結論>直腸がんに対する術前化学放射線療法施行例において、奏効が不良な患者では、化学放射線療法から手術までの待機時間の延長と不良な全生存および無病生存との関連がみられた。これらの知見からは、化学療法に対し良好な奏効が得られなかった患者を早期に同定し、遅延なく手術を行う必要があることが示唆された。


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