神経膠腫>寡分割照射>予後不良例>線量分割

 

神経膠腫>寡分割照射>予後不良例>線量分割


Gupta T, et al. Int J Radiat Oncol Biol Phys. 2021. PMID: 34701821

・高グレード悪性神経膠腫 予後不良例に対する緩和的寡分割照射
・後ろ向き研究、インド
・目的:高齢者(>65歳) および/あるいは 全身状態不良(KPS 60以下)の高グレード悪性神経膠腫患者では、積極的な集学的治療を行っても予後は不良で生存期間(中央値)は6-10ヶ月程度と報告されている。
・このような患者に対する適切な放射線治療の線量分割に関しては現在研究が行われている。
・過去20年間、寡分割照射(1回線量 >2.5-5 Gy)と通常分割照射の比較が行われ、疾患関連治療成績を同様なものとしつつ、治療期間の短縮が可能であることが示されている。
・今回の研究では、2つの寡分割照射の線量分割のコンプライアンスと治療後の全生存の比較を行った。
・対象と方法:予後不良な高グレード悪性神経膠腫(高齢者 および/あるいは 全身状態不良)例に、外科的手術(maximal safe resection)後に緩和的寡分割照射を行った患者を組み入れた。
・寡分割照射の線量分割は、長期照射(35 Gy/5回, 1回 5 Gy、週1回、6週間)(100例)または短期照射(35Gy/10回、1回線量 3.5Gy、2週間)(55例)
・放射線治療にテモゾロミド(TMZ, temozolomide)の同時併用を行った患者はいなかった。
・放射線治療後のテモゾロミドによるアジュバント化学療法は医師判断により行われた。
・年齢、KPS、組織学的グレードを用いて、Propensity score matchingを行い、長期照射と短期照射後の全生存を主要評価項目として比較した。
・結果:2群間の患者背景は概ね同様のものであった。
・短期照射と比較して長期照射群で高齢者が多い傾向がみられた(年齢[中央値] 60歳 vs. 56歳)
・短期照射と比較して、長期照射群で全身状態が若干良好であった(KPS[中央値] 60 vs. 50)
・Grade III および Grade IVの割合は両群で同様であった。
・予定放射線治療のコンプライアンスは、長期照射と比較して、短期照射で良好であった(89% vs. 53%, p=0.03)
・Propensity-matched analysisにおいて、長期照射 70例、短期照射 53例を比較した。
・長期照射と比較して、短期照射で治療された患者で全生存が若干良好であった(全生存期間 [中央値] 9.2ヶ月 vs, 3.4ヶ月, p=0.004)
<結論>予後不良な高グレード悪性神経膠腫患者に対する緩和的寡分割照射において、長期照射と比較して短期照射の方がコンプライアンスが良好で治療後の生存成績が良好であった。


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