胃がん>術前化学放射線療法>有害事象>放射線性肝障害

 

胃がん>術前化学放射線療法>有害事象>放射線性肝障害


Li N, et al. Int J Radiat Oncol Biol Phys. 2021. PMID: 34701985

・局所進行胃がんに対する術前化学放射線療法における放射線性肝障害(RILD, radiation-induced liver disease)
・後ろ向き研究、中国
・目的:局所進行胃がんに対する術前化学放射線療法における、放射線治療の線量-体積因子と放射線性肝障害(RILD, radiation-induced liver disease)との関連性を評価すること。
・対象と方法:2013年-2020年に治療が行われた190例の進行胃がん患者を解析した。
・98例に対しては術前に化学療法が施行されており(XELOX、3サイクル)、99例に対しては術前化学放射線療法が施行されていた(XELOX 1サイクルによる導入化学療法 + 用量調整したXELOX療法 2サイクルを同時併用)。
・結果:放射線性肝障害(RILD)の発生率は7.3%であった。
・化学療法群と比較して、化学放射線療法群で放射線性肝障害発生率が高かった(12.1% vs. 2.2%, p=0.009)
・化学放射線療法群において、放射線性肝障害発生群と非発生群との比較において、肝臓のV3.5 Gy(p=0.017)、V5Gy(p=0.018)、V10Gy(p=0.033)、V15Gy(p=0.019)との関連が認められ、Dmax(p=0.078)は境界有意であった。
・肝臓のV3.5Gy >99.975%(OR 5.797, p=0.016)、V15Gy>66.470%(OR 6.601, p=0.023)の患者では放射線性肝障害の発生リスクが高かった。
・多変量解析では肝臓のV5Gy(p=0.757)、V10Gy(p=0.219)は独立した有意な因子ではなかった。
・Dmax(p=0.050)は境界有意な予後因子であった。
・放射線性肝障害と他の臨床因子との有意な関連は認められなかった。
<結論>胃がんに対する術前治療において、術前化学療法と比較して、術前化学放射線療法では放射線性肝障害(RILD)の発生リスクが高かったが、定期的な観察と適切な治療により安全に施行可能であった。放射線治療において、肝臓への低線量(15Gy以下)の照射体積を減らすことにより放射線性肝障害(RILD)の発生リスクを低減することが可能。


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