胃がん>術前化学放射線療法>vs. 術後化学療法

 

胃がん>術前化学放射線療法>vs. 術後化学療法


後ろ向き研究


Wang F, et al. Br J Radiol. 2021. PMID: 34260297

・局所進行胃がんに対する術前化学放射線療法+アジュバント化学療法(XELOX)vs. アジュバント化学療法(XELOX)単独
・ランダム化試験、中国
・目的:局所進行胃がん(LAGC, local advanced gastric cancer)に対するネオアジュバント(術前)化学放射線療法+アジュバント化学療法(XELOX)(NACRT群)とアジュバント化学療法単独(XELOX)単独群(ACT群)の有効性を比較すること。
・方法:前向きランダム化試験において、局所進行胃がんに対する術前化学放射線療法とアジュバント化学療法の有効性を評価した。
・60例の患者を術前化学放射線療法群(NACRT群)と術後化学療法単独(ACT群)にランダム化した(術前化学放射線療法群 30例、術後化学療法単独群 30例)
・術前化学放射線療法群では3次元原体照射(3D-CRT, three dimensional conformal radiotherapy)にて45 Gy/25回の照射にXELOXによる2サイクルの化学療法を同時併用し、その後に外科的手術を施行、その後XELOXによるアジュバント化学療法4サイクルを施行した。
・術後化学療法単独群では、外科的手術後にXELOXによる化学療法を6サイクル施行した。
・結果:術前化学放射線療法の客観的奏効割合は76.7%。
・術後合併症の発生割合は、術前化学放射線療法群で有意な増加を認めなかった(23.1% vs. 30.0%, p=0.560)
・無増悪生存割合(術前化学放射線療法):1年 80.0%、2年 73.3%、3年 60.0%
・無増悪生存割合(術後化学療法単独):1年 56.7%、2年 46.7%、3年 33.3%
・全生存割合(術前化学放射線療法):1年 86.7%、2年 76.7%、3年 63.3%
・全生存割合(術後化学療法単独):1年 80.0%、2年 66.7%、3年 50.0%
・術後化学療法単独群と比較して、術前化学放射線療法群でR0切除率が高く(84.6% vs. 56.7%, p=0.029)、局所領域再発率が低く(36.7% vs. 11.5%, p=0.039)、無増悪生存が良好(p=0.019)で、局所領域増悪回避期間も延長していた(p=0.004)。
・全生存(p=0.21591%や毒性発生率(p>0.05)に統計学的有意差を認めなかった。
<結論>胃がんに対する術後化学療法単独と比較して、術前化学放射線療法+術後化学療法により、R0切除率を改善し、局所領域再発を減少し、無増悪生存期間や局所領域無増悪期間を有意に延長した。術前化学放射線療法による術後合併症の発生率の上昇を認めなかった。


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