胆管がん>体幹部定位放射線治療>通常分割照射

 

胆管がん>体幹部定位放射線治療>通常分割照射


Yankey HN, et al. Int J Radiat Oncol Biol Phys. 2021. PMID: 34701980

・切除不能胆道がんに対する体幹部定位放射線治療(SBRT, stereotactic body radiotherapy) vs. 従来の分割照射(CFRT, conventionally fractionated radiotherapy)
・後ろ向き研究、米国
・目的:切除不能胆道がんに対する治療の腫瘤は化学療法と放射線治療です。
・今回、切除不能胆道がんに対する体幹部定位放射線治療(SBRT)と従来の分割照射(CFRT)の有効性と安全性を比較した。
・対象と方法:2006-2020年、切除不能胆道がんに対して体幹部定位放射線治療を行った患者18例、分割照射を行った患者23例を同定した。
・追加治療:ネオアジュバント化学療法、アジュバント化学療法 および/あるいは 同時化学療法。
・Kaplan-Meier法を用いて無増悪生存、全生存、局所領域制御を評価し、log-rank testを用いて比較した。
・治療期間および経過観察期間中の毒性をCTCAE v5.0を用いて評価した。
・急性期毒性:放射線治療開始から6ヶ月未満の有害イベントと定義した。
・症例数が少ないことから、p<0.10を臨床的有意と判断した。
・解析を行った41例のうち、54%が男性であった。
・体幹部定位放射線治療が行われた患者と比較して、通常分割照射が行われた患者で若年者が多かった(年齢[中央値] 64歳 vs. 76歳, p<0.001)
・腫瘍の部位:肝内 58%、肝外 27%、胆嚢 15%。
・体幹部定位放射線治療で治療された患者で、大きな(>5 cm)腫瘍の患者が多かった(51% vs. 22%)
・照射線量(中央値):体幹部定位放射線治療 60Gy/5回、通常分割照射 50Gy/25回。
・患者全体のうち、29%の患者では化学療法が行われておらず、24%に対してネオアジュバント化学療法、44%に対しアジュバント化学療法、51%に対し同時化学療法が行われていた。
・全体で26例が死亡しており、生存例の経過観察期間(中央値)は8.2ヶ月。
・1年無増悪生存割合:体幹部定位放射線療法 31.5%、通常分割照射 18.8%(p=0.042)
・肝外胆管がんと比較して、胆嚢がんや肝内胆管がんで無増悪生存が良好であった(p=0.002)
・1年全生存割合:体幹部定位放射線治療 68.4%、通常分割照射 67.0%(p=0.151)
・通常分割照射や体幹部定位放射線治療(BED10 <100Gy)と比較して、体幹部定位放射線治療(BED10>100Gy)では全生存が良好であった(p=0.014)
・全身状態が良好(ECOG status)な患者では全生存が良好であった(p=0.044)
・局所領域制御割合:体幹部定位放射線治療 42.0%、通常分割照射 26.1%(p=0.149)
・大きな腫瘍(>5 cm)で局所領域制御が良好な傾向がみられた(p=0.097)
・急性期毒性に関して、全体的に治療の忍容性は良好で、Grade 3+毒性の発現は1例のみであった。
・急性期毒性発生率:通常分割照射 74%、体幹部定位放射線治療 39%(p=0.024)
・両群間の比較において晩期毒性に有意差を認めず、Grade 3+晩期毒性の発生を認めなかった。
<結論>切除不能胆道がんにおいて、体幹部定位放射線治療により治療が行われた患者で無増悪生存が良好であった。大きな腫瘍で局所領域制御が良好な傾向が認められた。生物学的有効線量(BED10)>100Gyの照射と良好な全生存との関連が認められた。通常分割照射と比較して、体幹部定位放射線治療の忍容性が良好であった。


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