膵がん>total neoadjuvant therapy>システマティックレビュー/メタアナリシス

 

膵がん>total neoadjuvant therapy>システマティックレビュー/メタアナリシス


Tomasello G, et al. Radiother Oncol. 2021. PMID: 34509562

・切除不能膵がん(inoperable pancreatic cancer)に対するTotal neoadjuvant therapy(TNT)。
・システマティックレビュー/メタアナリシス。
・背景:遠隔転移のない、切除不能膵がんの予後は不良で、遠隔転移を有する膵がんと同じ程度であることもしばしば。
・ネオアジュバント化学療法+同時/逐次放射線治療により腫瘍を縮小させ、根治手術ができる可能性がある。
・局所進行(切除不能)または切除可能境界(BRPC, borderline resectable pancreatic cancer)に対し導入化学療法/地固め化学療法+放射線治療を行った研究のデータを集積した。
・対象と方法:第2相試験/第3相試験、2010年から2020年12月にPubMed, SCOPUS, Cochrane Library, EMBASEに報告された研究の検索を行った。
・主要評価項目:R0切除率、無増悪生存期間中央値、全生存期間中央値。
・結果:28研究、2446例の局所進行膵がん/切除可能膵がん患者を解析に組み入れた。
・全体の切除率は29.7%(95% CI 26.7-32.8%)。
・化学療法と化学放射線療法を完遂した患者群において、切除率は31.8%(95% CI 28.4-35.4%)。
・切除可能膵がんが含まれていた研究を除外した場合、切除率は19.9%(95% CI 17.3-22.7%)であった。
・切除不能のみを登録とした研究(20研究)において、切除率は12.1%(95% CI 10-14.5%)であった。
・切除可能境界のみを登録した研究(2研究)において、切除率は59.2%(95% CI 48.9-68.8%)であった。
・R0切除率は68.7%(95% CI 64.7-72.3%)。
・全生存期間(中央値)15.7ヶ月(95% CI 14-17.2ヶ月)、無増悪生存期間中央値 10.7ヶ月(95% CI 9.3-12.1)ヶ月であった。
<結論>診断時には切除不能な膵がん患者において、total neoadjuvant therapy(TNT)後の外科手術はおよそ1/3の患者で治療選択肢となる。切除不能膵がんの場合の切除率は12%であった。全生存期間中央値や無増悪生存期間中央値は従来の進行性膵がんと同等のものであった。切除不能膵がんに対する化学療法および放射線治療の適切な方法の確立が必要。


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