食道がん>内視鏡的切除後

 

食道がん>内視鏡的切除後


Yang X, et al. Int J Radiat Oncol Biol Phys. 2021. PMID: 34701979

・食道がん(T1b-SM2)に対する内視鏡的切除後のアジュバント放射線療法
・パイロット研究の2次解析、中国
・目的:内視鏡的切除(ER, endoscopic resection)後、T1bの食道がんにおいては、追加の放射線治療または手術が推奨されている。
・T1bの病変で粘膜下 200 μm以上へ浸潤(SM2)しているものでは転移のリスクが高い。
・この病変を対象とした放射線治療の治療成績の報告はない。
・食道がん T1b-SM2に対する内視鏡的切除術後のアジュバント放射線治療の安全性と有効性を評価した。
・対象と方法:2011年7月-2019年4月、31例の高リスク(粘膜下浸潤 / 脈管浸潤)に対するアジュバント放射線治療(50-60Gy/25-30回)(± 化学療法)を行った。
・結果:24/31例を組み入れ、解析を行った。
・男性 19例(79%)、年齢(中央値)62歳(49-78歳)
・23例(96%)は扁平上皮がん、1例(4%)は腺扁平上皮がんであった。
・10例(42%)では脈管侵襲が認められた。
・浸潤の深さの中央値は675 μm(230-1550 μm)であった。
・内視鏡的切除術後、44Gy照射後治療拒否した1例を除き、全例で予定した放射線治療を完遂した。
・5例(21%)で放射線治療に化学療法が同時併用された。
・主な急性期毒性:食道炎(Grade 1-2 67%、Grade 3 17%)、放射線肺臓炎(Grade 1 50%)、白血球減少(Grade 1-2 50%)、血小板減少(Grade 1-2 8%)。
・急性期毒性(Grade 4-5)は観察されなかった。
・経過観察期間(中央値)35.5ヶ月(95% CI 27.6-43.3)
・最終経過観察時点で、20例(83%)で通常の食事摂取が可能で、1例(4%)のみ liquid dietが必要な状態であった。
・局所制御率は100%。
・再発が2例(8%)に認められ、いずれも遠隔転移とリンパ節転移が同時に認められた。
・浸潤の深さはそれぞれ1300 μm、400 μmであった。
・2例はいずれも放射線治療単独での治療が行われていた。
・全生存割合:1年 100%、3年 87.4%、5年 75.0%。
・無病生存割合:1年 100%、3年 90.2%、5年 77.3%。
・全生存および無病生存の有意な予後因子は同定できなかった。
<結論>食道がん(T1b-SM2)に対する内視鏡的切除術後のアジュバント放射線治療は安全で有効な治療であった。深い部位にまで浸潤している患者では、アジュバント化学放射線療法またはより積極的な治療が望ましいかもしれない。


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