局所非小細胞肺がんに対する化学放射線療法とデュルバルマブによる地固め療法 – 肺臓炎の発生率 –

Saito G et al. Lung Cancer. 2021. PMID: 34543942
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34543942/

・デュルバルマブ(Durvalumab)承認後の非小細胞肺がんに対する化学放射線療法後の肺臓炎(HOPE-005/CRIMSON)


<目的>
・実臨床(real-world)における非小細胞肺がんに対する化学放射線療法およびデュルバルマブによる地固め療法による肺臓炎の発生率に関しては依然として不明です。

<対象と方法>
・2018年5月-2019年5月の期間に非小細胞肺がんに対する化学放射線療法を開始した302例を遡及的に解析した。

<結果>
・年齢の中央値は70歳(範囲: 40-87歳)。
・20Gy以上が照射される肺の割合(V20)が35%以上の患者が2%、肺の平均線量(MLD)が20%を超える患者が1%。
・デュルバルマブによる地固め療法が225例(75%)に対し行われていた。
・肺臓炎(any grade)が251例(83%)、症候性の肺臓炎が103例(34%)、グレード3以上の肺臓炎が21例(7%)、致死性の肺臓炎(グレード5)が4例(1%)に認められた。
・肺臓炎に対する治療のためステロイドが患者の25%に対し投与されていた。
・多変量解析における症候性肺臓炎の予測因子は、肺V20>25%(OR 2.37, p=0.008)、平均肺線量(MLD)10Gy以上(OR 1.93, p<0.0047)であった。
・デュルバルマブ投与後の肺臓炎に対しステロイドの投与が行われた52例のうち、21例に対しデュルバルマブの再投与(リチャレンジ)が行われていた。
・81%の患者ではPACIFIC試験の再投与(リチャレンジ)の基準を満たしており、重篤な肺臓炎の発生は認められなかった。

<結論>
・肺へ20Gy以上が照射される割合(肺V20)や平均肺線量(MLD)が症候性肺臓炎のリスク因子であった。
・肺臓炎後にデュルバルマブのレチャレンジが行われた患者の80%以上はPACIFIC試験のリチャレンジの基準を満たしていた。
・結果的に重篤な肺臓炎の再燃は認められなかった。
・化学放射線療法とデュルバルマブによる地固め療法を安全に行うためには、放射線治療医と腫瘍内科医の協力体制が重要。


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