腎がん 少数転移に対する定位放射線治療とペムブロリズマブの併用療法 – RAPPORT試験 –

  少数転移, 腎がん

Siva S et al. Eur Urol. 2021. PMID: 34953600

・腎細胞がん、少数転移に対する定位放射線治療と短期間のペムブロリズマブ併用療法 – RAPPORT trial –


<背景>
・腎細胞がん、少数転移患者においては、体幹部定位放射線治療(Stereotactic ablative body radiotherapy, SABR)が治療選択肢となるが、前向き臨床試験のデータは限られている。

<目的>
・RAPPORT試験では、腎細胞がん、少数転移患者において、すべての遠隔転移病変に対する放射線治療とその後の短期間の抗PD-1免疫療法の併用の安全性と有効性を評価した。

<方法>
・RAPPORT試験は、単アームの多施設共同第1/2相試験(NCT02855203)。

・全身療法 2ライン以下の患者で、1-5個の少数個の遠隔転移を有する腎細胞がん患者を対象とした。
・体幹部定位放射線治療:20 Gy/1回(もし不可能な場合には30 Gy/10回)をすべての遠隔転移病変に対し照射を行い、その後にペムブロリズマブ 200 mgを3週ごと、8サイクル投与した。
・評価項目:有害イベント(AEs)、6ヶ月以上の病勢制御(DCR)、客観的奏効率(ORR)、無増悪生存(PFS)、全生存(OS)。

<結果>
・評価可能30例が登録され、年齢の中央値は62歳であった。
・経過観察期間の中央値は28ヶ月。
・Intermediate-risk患者が44%、favorable-risk患者が56%であった。
・83少数転移病変に対する照射が行われた(1患者あたりの中央値は3病変)
・照射が行われた転移病変は、副腎 8病変、骨転移 11病変、肺病変 43病変、リンパ節 12病変、軟部病変 9病変。
・4例(13%)にグレード3の治療関連有害イベントが認められた(肺臓炎 2例、呼吸苦 1例、AST/ALT上昇 1例)
・グレード4/5有害イベントの発生は認められなかった。
・2年局所増悪回避率(Freedom from local progression):92%。
・客観的奏効率 63%、病勢制御率 83%。
・全生存率:1年 90%、2年 74%。
・無増悪生存率:1年 60%、2年 45%。
・今回の試験のLimitationは、単アームの試験デザインや患者選択など。

<結論>
・少数転移を有する腎細胞患者に対する体幹部定位放射線治療と短期間のペムブロリズマブの併用の忍容性は良好で、局所制御は良好な結果であった。
・持続的な奏効や有望な無増悪生存の結果が観察され、今後さらなる研究が必要。


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