肛門がんに対する化学放射線療法施行例の予後因子

Martin D et al. Radiother Oncol. 2022. PMID: 34999135
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34999135/

・肛門がんに対する化学放射線療法における予後因子


<背景と目的>
・肛門扁平上皮がん(ASCC, anal squamous cell carcinoma)に対する化学放射線療法(CRT, chemoradiotherapy)後の予後は、TNMサブグループにより異なったものである。
・しかしながら、患者ごとに治療強度の層別化をはかったり、経過観察を慎重にする必要性を評価するための個々のリスク評価ツールは存在しない。

<対象と方法>
・German Cancer Consortium – Radiation Oncology Group (DKTK-ROG)の8施設に登録された、2004-2018年に標準的な5-FU/マイトマイシンC(MMC)あるいはカペシタビン/MMC併用で根治的化学放射線療法が行われた605例の解析を行った。
・評価を行った因子:年齢、性別、全身状態(KPS, Karnofsky performance score)、HIV感染の有無、T病期、N病期、血液検査パラメーター。

<結果>
・経過観察期間の中央値46ヶ月、3年無病生存率は早期(cT1-2N0M0)肛門扁平上皮がん(ASCC)で84.9%、局所進行病変で67.1%であった(HR 2.4, p<0.001)。
・コホート全体で、T病期(vs. T1: T2 2.02, T3 2.11, T4 3.03)、N病期(vs. N0: N1-3 1.8)、年齢(HR 1.02/歳)、KPS(HR 0.8 per step)が無病生存の有意な因子であった。
・構築したモデルのC-indexは0.68であった。
・早期(cT1-2N0)の患者では、T病期(HR 2.14)、HIV感染(HR 2.57)、年齢(1.026/歳)、KPS(HR 0.7 per step)、血小板の増加(HR 1.3 per 100/nL)が不良な無病生存と関連していた(C-index 0.7)

<結論>
・肛門扁平上皮がんに対する化学放射線療法施行例において、従来から報告されている臨床病理学的因子、T病期、N病期、年齢、全身状態(KPS)が無病生存の有意な予後因子であった。
・早期の患者では、HIV感染や血小板数の増加が不良な無病生存と関連していた。


<関連 wiki>
肛門がん>予後因子

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