限局型小細胞肺がんに対する化学放射線療法;1日1回照射 vs. 1日2回照射

Viani GA et al. Radiother Oncol. 2022. PMID: 35101470
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35101470/

・限局型小細胞肺がんに対する化学放射線療法;1日1回照射 vs. 1日2回照射
・ランダム化試験のメタアナリシス


<目的>
・限局型小細胞肺がん(LS-SCLC, limited stage small cell lung cancer)に対する化学放射線療法(CRT, chemoradiation)における、1日1回照射(OD, once daily)と1日2回照射(BID, twice daily)の有効性を比較すること。

<対象と方法>
・1日1回照射と1日2回照射を比較したランダム化試験を同定した。
・メタアナリシスを行い、全生存(OS, overall survival)、無増悪生存(PFS, progression-free survival)、毒性を比較した。
・メタ回帰分析を行い、線量分割、生物学的実効線量(BED, biological effective dose)、予防的全脳照射(PCI, prophylactic cranial irradiation)、予防的リンパ節照射(ENI, elective nodal irradiation)、放射線治療の開始タイミング(第1週 vs. 第4週)が与える影響を評価した。

<結果>
・5ランダム化試験、合計1941例を組み入れ解析を行った。
・3年全生存の相対リスクは0.97(95% CI 0.8-1.1, p=0.731)、3年無増悪生存の相対リスクは0.90(95% CI 0.7-1.1, p=0.20)。
・メタ回帰分析において、寡分割照射が良好な全生存と関連していた(p=0.03)。
・放射線治療の開始時期(第1週 vs. 第4週)、生物学的実効線量(BED)、予防的リンパ節照射(ENI)による全生存や無増悪生存への有意な影響は認められなかった。
・1日一回照射(OD) vs. 1日2回照射(BID);部分奏効割合 40% vs. 33%(p=0.97)、完全奏効割合 50% vs. 57%(p=0.94)、全奏効割合 89% vs. 93%(p=0.99)。
・予定放射線治療の完遂割合:96% vs. 94%(p=0.66)で有意差を認めなかった。
・化学療法の4サイクル以上の施行割合:74% vs. 74%(p=0.99)で有意差を認めなかった。
・1日1回照射(OD) vs. 1日2回照射(BID);局所再発率 40% vs. 33%(p=0.88)、遠隔再発率 36% vs. 36%(p=0.99)。
・グレード2/3肺臓炎やグレード2/3食道炎の発生率に有意な違いを認めなかった(p=ns)。

<結論>
・限局型小細胞肺がん(LD-SCLC)に対する化学放射線療法において、通常分割照射による1日1回照射と加速過分割照射による1日2回照射後の治療成績は同等のものであった。
・対照的に、寡分割照射による1日1回照射は、加速過分割照射による1日2回照射と比較して、全生存や無増悪生存が良好であった。


<関連>肺がん>
小細胞肺がん>限局型>化学放射線療法>線量分割(サイト内 wiki page)


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