間質性肺疾患合併例における肺野を含む緩和照射後の放射線肺臓炎

Okumura M et al. Radiother Oncol. 2021. PMID: 34089755
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34089755/

・間質性肺疾患合併例に対する緩和照射後の放射線肺臓炎


<目的>
・間質性肺疾患(ILD, interstitial lung disease)を合併しているがん患者に対する緩和照射(RT, radiotherapy)後の放射線肺臓炎(RP, radiation pneumonitis)のリスクは依然として不明である。
・今回の研究では、間質性肺疾患(ILD)を合併している患者に対する緩和照射後の放射線肺臓炎(RP)の発生率、重特性、予測因子に関する検討を行った。

<対象と方法>
・2008年1月-2019年12月、間質性肺疾患(ILD)を合併しており、肺野を含む部位へ緩和照射が施行された患者を遡及的にレビューした。
・間質性肺疾患(ILD)のスクリーニングはICD-10コードを用いて行い、治療前のCTを用いて間質性肺疾患(ILD)を評価した。
・放射線肺臓炎(RP)は、CTCAE ver. 5.0を用いてスコア化した。
・単変量解析/多変量解析をおこない、放射線肺臓炎(RP)と関連する因子の同定を行った。

<結果>
・62例を解析した。
・処方線量の中央値は25 Gy(6-40 Gy)であった。
・放射線肺臓炎:グレード1 6例(10%)、グレード2 3例(5%)、グレード3 1例(2%)、グレード5 6例(10%)であった。
・グレード3以上の放射線肺臓炎発生までの期間の中央値は39日であった(範囲 10-155日)。
・多変量解析にて、間質性肺疾患(ILD)のパターンがグレード3以上の放射線肺臓炎(RP)の予測因子であることが示唆された(odds ratio, 12.0, 95% CI 1.02-1664, p<0.05)

<結論>
・たとえ緩和的放射線治療であっても、間質性肺疾患を合併している患者では、肺を含むような放射線治療を行う際には細心の注意が必要である。
・治療前のCT画像を用いて間質性肺疾患(ILD)を評価することにより、放射線治療を行うかどうかの意思決定の助けとなるかもしれない。


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