同時化学放射線療法が不適格な局所進行非小細胞肺がん;寡分割照射 vs. 通常分割照射

Iyengar P et al. JAMA Oncol. 2021. PMID: 34383006
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34383006/

・全身状態不良なII-III期非小細胞肺がん;画像誘導下寡分割照射 vs. 通常分割照射
・ランダム化試験

<目的>
・同時化学放射線療法が行えない、II期/III期非小細胞肺がんにおいて、従来の通常分割照射(CFRT, conventionally fractionated radiotherapy)と比較して、寡分割照射により全生存を改善できるかを評価した。

<対象と方法>
・ランダム化試験、103例が登録、II期/III期非小細胞肺がん、Zubrod performance status2以上、6ヶ月以内の体重減少10%以上 および/あるいは 同時化学放射線療法は不適格と判断された96例を解析した。
・2012年11月13日-2018年8月28日の期間に症例登録が行われ、経過観察期間の中央値は8.7ヶ月(3.6-19.9ヶ月)
・2018年9月-2021年4月の期間にデータ解析が行われた。

<介入>
・患者を画像誘導下寡分割照射群(IG-HFRT群)(60 Gy/15回)と通常分割照射群(CFRT群)にランダム化した。

<評価項目>
・主要評価項目:1年全生存率

<結果>
・合計103例が登録され、このうち96例が解析された;男性 63例(65.6%)、平均年齢 71.0歳(SD 10.2)(50-90歳)がランダム化された(IG-HFRT 50例、CFRT 46例)。
・予定していた中間解析にて、主要評価項目の無益性(futility)が示唆され、試験は症例集積終了となった。
・1年全生存は両群間に統計学的有意差を認めなかった(1年全生存率 IG-HFRT 37.7%、CFRT 44.6%, p=0.29)。
・全生存期間や無増悪生存期間の中央値、局所再発回避期間、遠隔再発回避期間、グレード3以上の毒性効果に両群間に有意差を認めなかった。

<結論>
・同時化学放射線療法が不適格なII期/III期非小細胞肺がん患者において、60 Gy/15回の寡分割照射は、60 Gy/30回の従来の通常分割照射と比較して優れたものではなかった。
・これらの放射線治療レジメンの同等性を確かめるためにはさらなる研究が必要。
・末梢原発の主要や縦隔/肺門リンパ節腫大が限定的である場合などでは、寡分割照射のレジメンは利便性が存在しており、治療選択肢として提案してもよいかもしれない。


<関連wiki>
肺がん>非小細胞肺がん>局所進行>放射線治療>寡分割照射>vs. 通常分割照射


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