直腸手術歴のある前立腺がん患者に対する放射線治療の安全性と有効性

  前立腺がん

Zhang S et al. Int J Clin Oncol. 2022. PMID: 35122170
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35122170/

・直腸手術の既往のある前立腺がん患者に対する強度変調放射線治療


<背景>
・直腸手術の既往のある前立腺がん患者において、放射線療法は治療選択肢の1つであるが、直腸手術の既往のある患者の毒性プロファイルは明らかとなっていない。
・今回の研究の目的は、直腸手術の既往のある前立腺がん患者に対する強度変調放射線治療(IMRT, intensity modulated radiotherapy)の長期毒性と有効性を評価することである。

<方法>
・2000年1月-2019年12月、直腸手術の既往のある前立腺がん患者で、強度変調放射線治療(IMRT)が行われた患者を遡及的に解析した。
・予定総線量は70-78Gy/35-39回で、直腸吻合部の最大線量は70Gyに制限された。
・急性期毒性および晩期毒性の評価を行った。

<結果>
・20例の患者の解析を行った。
・年齢の中央値は71歳、経過観察期間の中央値は86ヶ月。
・直腸手術から強度変調放射線治療(IMRT)までの期間の中央値は93.5ヶ月であった。
・PSA値の中央値は13.17 ng/mL、総線量の中央値は74 Gy、吻合部への最大照射線量の中央値は66.97 Gyであった。
・8年生化学的無再発生存率 70.2%、8年全生存率 90%。
・急性期の泌尿器毒性(グレード2以上)発生率は14.3%、消化管毒性(グレード2以上)発生率は0%。
・直腸吻合部への線量を70Gyにとどめた場合、急性期や晩期にグレード3以上の毒性の発生を認めなかった。

<結論>
・直腸手術の既往のある前立腺がん患者において、直腸手術から放射線治療までの期間が5年以上経過しており、直腸吻合部の線量制約 Dmax<70 Gyとした場合の強度変調放射線治療(IMRT)は安全で有効な治療法である様子。


<関連wiki>
前立腺がん>直腸手術歴


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