限局型小細胞肺がんに対する化学放射線療法;寡分割照射 vs. 加速寡分割照射

  小細胞肺がん

Graabak G et al. JTO Clin Res Rep. 2021. PMID: 35146461
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35146461/

・限局型小細胞肺がんに対する化学放射線療法
・加速過分割照射 vs. 寡分割照射
・コホート研究、ノルウェー


<背景>
・限局型小細胞肺がん(LS-SCLC, limited-stage small cell lung cancer)においては、1日2回照射(BID, twice-daily)による45Gy/30回が推奨されているが、1日1回(OD, once-daily)により治療が行われている患者も多い。
・代替となる線量分割としては寡分割照射による40-42Gy/15回の照射がある。
・ノルウェーのグループのランダム化試験では、45Gy/30回の照射が42Gy/15回より有効で毒性の増加も認められなかったため、45Gy/30回の加速過分割照射が推奨照射スケジュールとなった。
・今回の研究の目的はノルウェーにおいて加速過分割照射が行われることが増加してきているかどうか、この線量分割の臨床適応により生存成績が改善されているかを評価すること。

<方法>
・2000-2018年に診断された限局型小細胞肺がん(LS-SCLC)患者データをCancer Registry of Norwayより収集し、解析を行った。

<結果>
・合計 2,222例が同定され、年齢中央値は69歳、51.8%が女性、87.1%はII-III期症例であった。
・64.6%の患者に対し胸部照射(TRT, thoracic radiotherapy)が行われていた。
・加速過分割照射が行われる割合は、2000-2004年 1.8%から2015-2018年 83.2%と上昇していた。
・根治的胸部放射線治療が行われた患者の全生存期間中央値の改善傾向が認められた(2000-2004年 17.9ヶ月、2015-2018年 25.0ヶ月, p=0.0023)。
・寡分割照射(OD)(42Gy/15回)が行われた患者と比較して、加速過分割照射(BID)(45Gy/30回)が行われた患者の全生存が良好であった(全生存期間中央値 BID 26.2ヶ月、OD 19.6ヶ月, p=0.0015)

<結論>
・ノルウェーでは限局期小細胞肺がんにおける胸部照射において、1日1回照射の寡分割照射から1日2回照射の加速過分割照射(BID)に置き換わってきており、生存成績が改善してきている。

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