乳がんに対する腋窩リンパ節郭清後のリンパ浮腫

  乳がん

Hara Y et al. Lymphat Res Biol. 2022. PMID: 35357959
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35357959/

・乳がんに対する腋窩リンパ節郭清後のリンパ浮腫


<背景>
・腋窩リンパ節郭清(ALND, axillary lymph node dissection)によりリンパ管が損傷し閉塞するためにリンパ浮腫が発生することがある。
・乳がん患者において、リンパ浮腫の治療は困難なことが多く、上腕の腫脹、重たい感じ、運動障害の原因となる。
・今回の研究の目的は乳がんに対する腋窩リンパ節郭清(ALND)施行例における、リンパ浮腫の発生率とリスク因子を評価すること。

<結果>
・2005-2008年の期間に乳がんに対し腋窩リンパ節郭清が行われた175例を遡及的に解析した。
・リンパ浮腫は、症候性の対側と比較して2cm以上の上腕長の腫脹と定義した。
・患者をリンパ浮腫の有無により2群に分けて解析を行った。
・手術や病理所見を2群間で比較した。

<結果>
・リンパ浮腫が20%の患者に認められ、手術からリンパ浮腫発生までの期間中央値は479日であった。
・単変量解析では、BMI(body mass index)>26 kg/m2、喫煙、放射線治療、郭清されたリンパ節の数(>18)が有意にリンパ浮腫と関連していた。
・多変量解析において、喫煙、放射線治療、郭清されたリンパ節の数(>18)がリンパ浮腫発生の有意なリスク因子であった。

<結論>
・乳がんに対する腋窩リンパ節郭清術後のリンパ浮腫発生率は20%であった。
・喫煙、放射線治療、郭清されたリンパ節の数(>18)がリンパ浮腫のリスク因子であった。
・積極的な予防的腋窩リンパ節郭清術が腋窩リンパ管損傷と関連していた可能性がある。

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