【JROSG 17-3】出血性胃がんに対する緩和的放射線治療

  胃がん

Saito T et al. Gastric Cancer. 2022. PMID: 34580795
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34580795/

・出血性胃がんに対する緩和的放射線治療
・多施設共同前向き観察研究【JROSG 17-3】


<背景>
・治癒できない胃がんに対する緩和的放射線治療が行われることは少なかった。
・今回の多施設研究では、緩和的放射線治療の有効性を評価し、生物学的実効線量(BED, biologically effective dose)が生存成績や奏効、再出血と相関するかを調査した。

<方法>
・適格基準:輸血を要する場合、またはヘモグロビン値 < 8.0 g/dL。
・主要評価項目は、ITT(intention-to-treat)解析による4週時点での出血の奏効
・奏効は、以下の全てのクライテリアを満たすものと定義した(i)ヘモグロビン値 8.0 g/dL以上、登録から採血の期間に輸血を必要としない期間が連続7日以上、(iii)出血性胃がんに対する救済治療施行なし(手術、内視鏡的治療、塞栓術、再照射)
・再出血は、輸血や救済治療を必要とした場合と定義した。

<結果>
・15施設より55例が登録された。
・ITT解析において、奏効割合は2週 47%、4週 53%、8週 49%であった。
・Per-protocol解析では、奏効割合は2週 56%、4週 78%、8週 90%であった。
・奏効や生物学的実効線量(BED)(α/β=10)と全生存との関連性を認めなかった。
・Cox modelを用いた単変量解析において、生物学的実効線量(BED)と再出血との有意な関連性を認めなかった。
・放射線治療に関連した有害イベントを、Grade 1 11例、Grade 2 9例、Grade 3 1例に認めた。
・Grade 4以上の有害イベントの発生を認めなかった。

<結論>
・8週間の経過観察期間でのper-protocolでの奏効割合は90%であった。
・登録後早期の死亡例が多く認められ、ITT(intention-to-treat9での奏効割合は低かった。
・生物学的実効線量(BED)と生存成績や奏効、再出血との関連性は認められなかった。

LEAVE A COMMENT