切除不能進行胃がんに対する出血コントロール目的の緩和的放射線治療

  胃がん

Yu J et al. BMC Cancer. 2021. PMID: 33858353
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33858353/

・切除不能進行胃がん患者に対する出血コントロールにおける緩和的放射線治療


<背景>
・切除不能胃がん患者における出血制御を目的とした緩和的放射線治療の治療成績を解析した。

<対象と方法>
・2002年1月-2018年6月の期間のカルテをレビューし、下記の基準を満たす患者を組み入れた;組織学的の証明された胃がん、上部消化管内視鏡にて腫瘍出血が確認され、止血目的の緩和的放射線治療が行われた患者
・照射線量中央値は30 Gyで、1日の照射線量は1.8-3 Gyの範囲のものであった。

<結果>
・61例の患者を解析した。
・男性が多く(72.1%)、年齢中央値は62歳(32-92歳)であった。
・治療前のヘモグロビン値の中央値は7.1 ng/dLで、胃の腫瘍出血に伴う主な症状は黒色便であった(85.2%)。
・出血の制御が54例(88.5%)の患者で得られていた。
・放射線治療後のヘモグロビン値中央値は、1ヶ月  10.1 g/dL、2ヶ月 10.2 g/dL、3ヶ月 10.4 g/dLであった。
・放射線治療前と比較して、治療後にはヘモグロビン値の有意な上昇が認められた(p<0.001)
・全生存期間中央値は4.8ヶ月。
・放射線治療により止血が得られた患者54例のうち、19例(35.2%)では経過観察期間中に再出血が認められた。
・再出血までの期間中央値は6.0ヶ月であった。
・多変量解析にて、高線量の照射(p=0.007)と放射線治療後の化学療法追加(p=0.004)と再出血までの期間の延長と関連していた。

<結論>
・切除不能な進行期胃がん患者の腫瘍出血は放射線治療により適切に制御されていた。

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