出血性胃がんに対する止血目的の緩和照射

  胃がん

Lee YH et al. BMC Cancer. 2017. PMID: 28800749
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28800749/

・手術不能進行期胃がんの腫瘍出血に対する緩和的放射線治療

<背景>
・進行胃がんに対し緩和的に外部照射(EBRT, external beam radiotherapy)が行われた患者の治療成績と予後因子の解析を行った。

<対象と方法>
・胃がんに伴う出血に対し外部照射(EBRT)を行った42例を解析した。
・外照射に対する奏効は腫瘍出血の緩和により評価した。
・患者を外部照射(EBRT)奏効例と非奏効例にグループ化した。
・Multivariate logistic regression modelを用いて予後因子を検討した。
・ROC解析を用いて適切なカットオフ値を求めた。

<結果>
・外部照射(EBRT)後、胃腫瘍による出血の緩和効果が29例(69%)で得られた。
・腫瘍出血の緩和効果発現までの期間中央値は15日(1-84日)であった。
・緩和効果の持続期間の中央値は14.9週であった。
・外部照射の照射線量中央値は、奏効群で40 Gy、非奏効群で 21 Gyであった(p<0.001)。
・非奏効群と比較して、奏効群の生物学的実効線量(BED, biologically effective dose)が高かった(α/β = 10; 中央値:奏効群 48 Gy vs. 非奏効群 26.4 Gy, p<0.001)。
・両群間を分ける適切なカットオフ値は36Gy(p<0.001)であった。
・遠隔転移がない患者(p=0.079)や同時化学療法が行われた患者(p=0.079)では、外部照射(EBRT)に対する奏効が良好な傾向がみえられた。
・多変量解析において、生物学的実効線量(BED10)36Gy以上が、外部照射に対する奏効と最も強く関連する因子であった(p=0.001)。
・全生存期間中央値は12.6週、再出血までの期間中央値は14.9週であった。
・外部照射に対し奏効した患者では全生存が良好であった(中央値 16.6ヶ月 vs. 5.1ヶ月, p<0.001)。
・急性期および晩期にグレード3以上の毒性の発現を認めなかった。

<結論>
・胃がんの腫瘍出血に対する外部照射(EBRT)は有効な方法で、重篤な毒性の発生は認められなかった。

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