中枢性肺腫瘍に対する体幹部定位放射線治療後の気管支狭窄

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Rijksen BLT et al. Pract Radiat Oncol. 2022. PMID: 35452867
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35452867/

・中枢性肺腫瘍に対する体幹部定位放射線治療における気管支狭窄


<目的>
・肺腫瘍に対する体幹部定位放射線治療(SBRT, stereotactic body radiotherapy)では、高線量の照射により良好な局所制御が得られる。
・近位気管支樹(PBT, proximal bronchial tree)が高線量域に含まれた場合には、気管支毒性が発生するリスクが存在する。
・気管支狭窄は近位気管支樹(PBT)へ高線量が照射された際の有害イベントの1つである。
・気管支狭窄発生のリスクに関する文献的報告は限られている。
・中枢性腫瘍に対する体幹部定位放射線治療における気管支狭窄のリスクと気管支の照射線量との関連性を評価した。

<対象と方法>
・2015-2019年の期間に、計画標的体積(PTV, planning target volume)が近位気管支樹(PBT)の2cm以内に存在しており、60Gy/8回の体幹部定位放射線治療を行った患者を遡及的にレビューした。
・主気管支と葉気管支を描出した。
・経過観察のCTVを解析し、気管支狭窄と無気肺を解析した。
・気管支狭窄をCTCAEv4を用いて評価した。

<結果>
・51例の患者を解析し、年齢の中央値は70歳であった。
・WHO1以下の患者が92.2%であった。
・経過観察期間の中央値は36ヶ月(IQR 19.6-45.4)
・全生存期間の中央値は48ヶ月(IQR 21.5-59.3)であった。
・経過観察のCTCAEにおいて、15例(29.4%)に気管支狭窄が観察された。
・グレード1の狭窄が11例(21.6%)、グレード2が4例(7.8%)であった。
・グレード3以上の狭窄は観察されなかった。
・気管支狭窄発生までの期間の中央値は9.6ヶ月(IQR 4.4-19.2)であった。
・気管支狭窄の発生がみられた患者では、肉眼的腫瘍体積が大きい患者が多かった(19cc vs. 5.2cc, p<0.01)
・気管支狭窄の多変量解析では、年齢(OR 1.1, p=0.03)、治療前の呼吸苦(OR 7.7, p=0.02)、葉気管支の平均線量(OR 1.1, p=0.01)が有意な因子であった。

<結論>
・近位気管支樹(PBT)の2cm以内に計画標的体積(PTV)が存在する中枢性腫瘍に対する体幹部定位放射線治療では、およそ1/3の患者には合併症として低グレード(グレード2以下)の気管支狭窄の合併が認められた。
・気管支閉塞を予測するリスク因子は、年齢、治療前の呼吸苦、葉気管支の平均線量であった。

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