乳がんに対する乳房切除術後の局所領域再発を予測するスコアリング・システム

  乳がん

Van der Vorst A et al. Breast. 2022. PMID: 35468477
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35468477/

・乳がんに対する乳房切除術後の局所領域再発を予測するスコアリングシステム


<背景>
・現在まで、乳がん(BC, breast cancer)に対する乳房切除術後の患者で、乳房切除術後放射線治療(PMRT, postmastectomy radiotherapy)よりどのような患者でベネフィトがあるかははっきりしていない。
・Chengらから、4つの因子による局所領域再発(LRR, locoregional reccurrence)を予測するスコアリングシステムが報告されている。
・これらの因子には年齢、エストロゲン受容体、リンパ脈管侵襲の有無、腋窩リンパ節転移の個数が含まれる。

<目的>
・乳がん(BC)におけるChengらから報告された局所領域再発(LRR))を予測するスコアリングシステムを独立した乳がんデータベースを用いて確認すること。

<対象と方法>
・2000-2007年の期間に、Uviversity Hospitas Leuvenにて乳房切除術(ME, mastectomy)± 乳房切除術後放射線治療(PMRT, postmastectomy)にて治療が行われた1,989例を後ろ向きに同定し解析を行った。
・主要評価項目:局所領域再発スコアに基づく乳房切除術後放射線治療(PMRT)の有無による5年局所領域制御

<結果>
・経過観察期間の中央値は11.4年であった。
・因子が不明な患者を除外した後、1,103例を局所領域再発スコアリングシステムを用いて分類を行った。
・688例(62.4%)は低リスク(LRR score 0-1)、335例(30.4%)が中リスク(LRR score 2-3)、80例(7.3%)が高リスク(LRR score 4以上)であった。
・5年局所領域制御率は、低リスク(PMRT vs. no PMRT)99.2% vs. 99.2%(p=0.43)、中リスク(PMRT vs. no PMRT) 98.24% vs. 85.74%(p<0.0001)、高リスク(PMRT vs. no PMRT)96.87% vs. 85.71%(p=0.10)。

<結論>
・今回の局所領域再発スコアリングシステム(LRR scoring system)の確認結果から、このスコアリングシステムを用いることにより乳房切除術後放射線治療(PMRT)によりベネフィットがある患者の特定用いることが可能であることが示唆された。
・日常臨床に用いる前には他の独立した施設によるさらなるスコアリングシステムのさらなる確認を推奨する。

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