少数増悪(oligoprogressive disease)に対する体幹部定位放射線治療

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Ramadan S et al. Acta Oncol. 2022. PMID: 35435129
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35435129/

・遠隔転移の少数増悪(oligoprogressive metastases)に対する体幹部定位放射線治療


<目的>
・遠隔転移の少数増悪(OPD, oligoprogressive metastatic disease)に対する体幹部定位放射線治療(SBRT, stereotactic body radiation therapy)への関心が高まってきている。
・今回の研究の目的は、体幹部定位放射線治療(SBRT)の全生存への影響や全身治療の変更割合を評価すること。

<方法>
・遠隔転移の少数増悪(OPD)に対し体幹部定位放射線治療(SBRT)を施行した患者を後ろ向きにレビューした。
・組入対象:少数増悪(1-3個)に対し体幹部定位放射線治療(SBRT)(1回線量5Gy以上)を施行した患者。
・評価項目:無増悪生存(PFS, progression-free survival)、全生存(OS, overall survival)、局所制御(LC, local control)、治療変更回避割合(TS, incidence of treatment switch)。
・無増悪生存(PFS)と全生存(OS)はKaplan-Meier法を用いて推計、局所制御(LC)と治療変更回避割合(TS)は累積発生率にて推計した。

<結果>
・2014年7月-2020年11月、81例、118病変に対し体幹部定位放射線治療(SBRT)が行われていた。
・体幹部定位放射線治療(SBRT)の照射線量中央値は40Gy/5回(18-60Gy/2-8回)。
・原発部位は主に腎臓がん、肺がん、乳がんであった。
・多くの患者では、遠隔転移の少数増悪(OPD)が認められる前に、チロシンキナーゼ阻害剤投与(TKI, tyrosine kinase inhibitor)(30.9%)や化学療法(29.6%)が行われていた。
・体幹部定位放射線治療(SBRT)施行からの経過観察期間の中央値は14ヶ月。
・全生存期間の中央値は25.1ヶ月(95% CI 11.2-39.1)、無増悪生存期間の中央値は7.8ヶ月(95% CI 4.6-10.9)であった。
・体幹部定位放射線治療(SBRT)により治療が行われた部位の累積局所増悪割合は、1年 5%、2年 7.3%であった。
・16例で体幹部定位放射線治療(SBRT)後に病勢増悪が認められ、17例に対し追加の体幹部定位放射線治療(SBRT)が行われた。
・38例(47%)の患者で、体幹部定位放射線治療(SBRT)後に全身療法の変更が行われた。
・全身療法の変更回避割合は、6ヶ月で28.5%、1年で37.4%、2年で43.9%であった。

<結論>
・体幹部定位放射線治療(SBRT)により増悪のみられた局所病変の良好な制御が得られたが、一方で遠隔病変の増悪の頻度は高かった。
・一定数の患者では体幹部定位放射線治療(SBRT)後の病勢増悪に対し、再度SBRTを行うことにより、全身療法の開始や変更を一定期間、回避できていた。

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