限局型小細胞肺がんに対する化学放射線療法ー加速過分割照射 vs. 寡分割照射 vs. 通常分割照射ー

  小細胞肺がん

Zhou J et al. Cancer Med. 2022. PMID: 35466552
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35466552/

・限局型小細胞肺がんに対する化学放射線療法
・線量分割による有効性と毒性の比較
・ネットワーク・メタアナリシス

<目的>
・今回のネットワーク・メタアナリシスの目的は限局型小細胞肺がん(LS-SCLC, limited-stage small cell lung cancer)に対する化学放射線療法における放射線治療の線量分割が全生存(OS, overall survival)、無増悪生存(PFS, progression-free survival)、急性期の放射線食道炎や放射線肺臓炎の発生率に与える影響を評価すること。

<方法>
・2022年1月までにPubMed, Embase, Web of Science, Cochrane Libraryに報告されている研究を検索した。
・限局型小細胞肺がんに対する放射線治療のレジメンを比較している試験を組み入れ解析を行った。
・放射線治療の線量分割により、寡分割照射(HypoTRT, hypofractionated radiotherapy)、過分割照射(HyperTRT, hyperfractionated radiotherapy)、通常分割照射(ConvRT, conventionally fractionated radiotherapy)に分け、通常分割照射を総線量により60Gy未満をConvTRT1(<60 Gy)、60Gy以上をConvTRT2(>60 Gy)として解析を行った。

<結果>
・限局性小細胞肺がん(LS-SCLC)の無増悪生存(PFS)は各レジメンで同等の成績が得られていた。
・ConvTRT1(<60 Gy)と比較して、寡分割照射(HypoTRT)や過分割照射(HyperTRT)五の全生存が有意に良好であった。
・一方、ConvTRT2(>60 Gy)との比較では、寡分割照射(HypoTRT)や過分割照射(HyperTRT)による有意な全生存の改善はみられなかった。
・寡分割照射(HypoTRT)と過分割照射(HyperTRT)の比較、通常分割照射間(ConvTRT1(<60 Gy) vs. ConvTRT2(>60 Gy)の比較では有意差を認めなかった。
・ConvTRT1(<60Gy)やConvTRT2(>60 Gy)と比較して、過分割照射では急性期の放射線食道炎のオッズが高かった。
・寡分割照射と過分割照射やConvTRT1(<60 Gy)、ConvTRT2(>60 Gy)の比較において、急性期の放射線食道炎の発生頻度に有意差を認めなかった。
・ConvTRT1(<60 Gy)とConcTRT2(>60 Gy)の比較でも、急性期の放射線食道炎の発生頻度に有意差を認めなかった。
・放射線治療の線量分割レジメンの違いによる急性期の放射線肺炎の発生頻度に有意差を認めなかった。

<結論>
・限局型小細胞肺がんに対する化学放射線治療において、60 Gy未満の通常分割照射を除き、寡分割照射、過分割照射、60Gy以上の通常分割照射による有効性と毒性は同様のものであった。

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