HPV陽性中咽頭扁平上皮がんに対する放射線療法ーセツキシマブ併用 vs. シスプラチン併用ー

  中咽頭がん

Swain M et al. Clin Oncol (R Coll Radiol). 2022. PMID: 35387752
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35387752/

・ヒトパピローマウイルス関連中咽頭扁平上皮がん
・セツキシマブ併用放射線治療 vs. シスプラチン併用化学放射線療法
・システマティックレビュー/メタアナリシス


・ヒトパピローマウイルス(HPV, human papillomavirus)関連中咽頭扁平上皮がん(OPSCC, oropharyngeal squamous cell carcinoma)に対し、シスプラチン併用をセツキシマブ併用に置き換えることは治療戦略の1つであった。
・しかしながら、最近までセツキシマブ併用放射線治療の有効性や安全性に関するデータは限定的なものであった。
・システマティックレビューおよびメタアナリシスを行うことにより、HPV関連中咽頭扁平上皮がん(OPSCC)に対するセツキシマブ併用放射線治療(BRT, bioradiotherapy)とシスプラチン併用化学放射線療法(CT-RT, chemoradiotherapy)の比較を行った。

<評価項目>
・主要評価項目:全生存、局所制御
・副次評価項目:グレード3以上の急性期毒性、晩期毒性

<結果>
・5ランダム化試験に登録されたHPV陽性中咽頭扁平上皮がん(OPSCC)1,560例を組み入れ解析を行った。
・シスプラチン併用化学放射線療法と比較して、セツキシマブ併用放射線治療(BRT)では死亡リスクの上昇(HR 2.83, 95% CI 1.22-6.57, p=0.02)が認められ、局所領域再発リスクも高かった(HR 2.78, 95% CI 1.77-4.39, p<0.0001)。
・急性期毒性(グレード3以上)は、腎障害、口腔乾燥、発熱性好中球減少症、難聴、嘔気/嘔吐はシスプラチン併用化学放射線療法(CT-RT)に多く、皮膚炎、ざ瘡様皮疹はセツキシマブ併用放射線治療(BRT)に多くみられた。
・晩期毒性(グレード3以上)の発生割合に有意差はみられなかった(リスク比 0.63, 95% CI 0.36-1.10, p=0.10)

<結論>
・HPV関連中咽頭扁平上皮がん(OPSCC)に対する根治的放射線治療において、シスプラチン併用と比較して、セツキシマブ併用では有効性が劣るという中等度のエビデンスが認められた。

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