少数肺転移に対する体幹部定位放射線治療

  肺転移

Cuccia F et al. Strahlenther Onkol. 2022. PMID: 35499694
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35499694/

・少数肺転移に対する体幹部定位放射線治療


<目的>
・少数肺転移に対し体幹部定位放射線治療を施行した患者コホート・データを後ろ向きに解析し、治療成績に影響する臨床因子の同定を試みた。

<対象と方法>
・少数肺転移(肺以外の病変なし)に対し体幹部定位放射線治療を行った71例を解析した。
・全例に対し、強度変調回転照射(VMAT, volumetric modulated arc therapy)を用いた画像誘導下放射線治療(IGRT, image guided radiotherapy)を行った。
・Kaplan-Meier法を用いて生存成績の推計を行った。

<結果>
・2014年2月-2020年8月、71例、98病変に対し体幹部定位放射線治療が行われていた。
・主な原発病変は、大腸 37.7%、肺 44.8%、頭頸部 8.1%、その他 9.4%であった。
・年齢の中央値は71歳(範囲 32-93歳)であった。
・全身療法の同時併用が32.3%の患者で行われていた。
・体幹部定位放射線治療:照射線量の中央値は60Gy(55-70 Gy)/3-10回で、生物学的実効線量(BED, biological effective dose)(α/β = 10)の中央値は105 Gy(96-180 Gy)であった。
・経過観察期間の中央値は29.5ヶ月(6-81ヶ月)
・急性期または晩期にグレード>2の有害イベントの発生を認めなかった。
・局所制御割合は、2年 92.4%、4年 89.8%であった。
・遠隔無増悪生存割合は、2年 45.3%、4年 27.2%。
・少数増悪がみとめられた患者21例(29.5%)に対して再度体幹部定位放射線治療を提案し、2回めの増悪までの期間の中央値は9ヶ月(2-44ヶ月)、2年再増悪回避生存割合は42.4%であった。
・単変量解析において、sequential oligometastasesでは全生存が良好(p=0.002)で、多変量解析でも同様の結果が認められた。
・遠隔病変の増悪は不良な全生存と関連していた(p=0.022)。
・全生存割合:2年 61%、4年 39.7%。

<結論>
・少数肺転移に対する体幹部定位放射線治療は施行可能で、治療成績や毒性プロファイルは良好なものであった。
・多変量解析において、sequential oligometastatic progressionの患者では生存成績が良好であった。

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