再発膠芽腫に対する再照射 ー炭素イオン線治療 vs. X線治療ー

  膠芽腫

Lautenschlaeger FS et al. Strahlenther Onkol. 2022. PMID: 34523017
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34523017/

・再発膠芽腫に対する再照射
・炭素イオン線 vs. X線


<目的>
・再発膠芽腫(recurrent glioblastoma)に対して炭素イオン線またはX線により再照射が行われた患者の全生存を比較すること。

<対象と方法>
・今回の後ろ向き研究では、IDH(isocitrate dehydrogenase)-wild typeの膠芽腫、78例(炭素イオン線 38例、X線 40例)の評価を行った。
・炭素イオン線治療では 45 Gy (RBE) /15回、X線治療では 39 Gy/13回の照射を行った。

<結果>
・炭素イオン線治療とX線治療後の全生存に違いが認められた(全生存期間中央値 8.0ヶ月 vs. 6.5ヶ月、univariate p=0.046)。
・多変量解析でも、炭素イオン線治療(vs. X線治療)は有意な因子であった(p=0.017)。
・傾向スコア調整後の比較でも、炭素イオン線治療後の全生存が良好であった(全生存期間の中央値:8.9ヶ月 vs. 7.2ヶ月; p=0.041;1年生存率:29% vs. 10%)。
・X線治療群では、グレード4以上の毒性の発現は認められなかった。
・炭素イオン線治療群では、グレード5の有害イベントの発生は認められなかったものの、1例にグレード4の放射線脳壊死(radionecrosis)の発生が認められた。
・グレード3の有害イベントを4つ認め、体幹部の帯状疱疹を1例、不全麻痺の増悪を2例、異常感覚(dysethesia)の増悪を1例に認めた。

<結論>
・再発膠芽腫に対する炭素イオン線は安全で施行可能な治療選択肢。
・今回の研究は後ろ向き研究であるため、炭素イオン線治療とX線治療により照射の線量や分割が異なっていた。
・炭素イオン線治療後の全生存の改善効果は炭素イオン線の生物学的効果によるものかもしれないし、単純に線量増加によるものかもしれない。
・この仮説は大規模な前向き患者コホートで評価される必要があり、我々の施設では前向き第3相試験を準備中。

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