【SINODAR-ONE】T1-2乳がん、センチネルリンパ節に1-2個の肉眼的転移陽性例で腋窩リンパ節郭清は省略できるか?

  乳がん

Tinterri C, et al. Ann Surg Oncol. 2022. PMID: 35552930
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35552930/

・T1-2乳がん、センチネルリンパ節に1-2個の肉眼的転移を認める患者に対する腋窩リンパ節温存 vs. 腋窩リンパ節郭清
・ランダム化試験、SINODAR-ONE、イタリア


<背景>
・SINODAR-ONE試験は、T1-2乳がん(BC, breast cancer)に対する乳房温存手術/乳房切除施行例で、センチネルリンパ節(SLNs, sentinel lymph nodes)に1-2個の肉眼的転移の存在する患者における、腋窩リンパ節郭清(ALND, axillary lymph node dissection)に対する腋窩リンパ節温存の非劣性試験。
・評価項目:腋窩リンパ節郭清(ALND)と比較して、センチネルリンパ節生検のみの施行が、全生存(OS, overall survival)や再発の点で劣るか。

<対象と方法>
・患者を(1:1)の割合で、level I/IIの腋窩リンパ節郭清(10個以上)を施行する群(ALND群)と追加の腋窩手術を行わない群(SLNB群)にランダム化した。

<結果>
・2015年4月から2020年4月にかけて試験を行い、889例を登録した。
・経過観察期間の中央値は34.0ヶ月。
・8例が死亡(ALND群 4例、SLNB群 4例)し、5年累積死亡率は ALND群 5.8%、SLNB群 2.1%(p=0.984)。
・26の再発が認められ、ALND 11例、SLNB群 15、5年累積再発率はALND群 6.9%、SLNB群 3.3%(p=0.444)。
・腋窩リンパ節再発はALND群 1例、SLNB群 1例のみであった。
・5年全生存率は、ALND群 98.9%、SLNB群 98.8%であった(p=0.936)。

<結論>
・T1-2乳がんで、センチネルリンパ節生検にて1-2個の肉眼的転移が認められた患者において、センチネルリンパ節生検とその後のアジュバント(術後)治療が行われた患者の再発や生存成績は、腋窩リンパ節郭清にて治療された患者に対して非劣性であった。
・これらの結果から、腋窩郭清(ALND)のルーチンでの施行は推奨されない。


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