【SAKK 09/10】前立腺がんに対する手術後のPSA再発/生化学的再発に対する救済放射線治療 ー高線量 vs. 標準線量ー

  前立腺がん

【SAKK 09/10】 Ghadjar P, et al. Eur Urol. 2021. PMID: 34140144
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34140144/

・前立腺がんに対する前立腺全摘除術後の生化学的/PSA再発に対する救済放射線治療
・高線量照射 vs. 標準線量
・ランダム化試験、SAKK 09/10


<背景>
・前立腺がんに対する前立腺全摘除術後(RP, radical prostatectomy)の生化学的/PSA再発に対しては、救済放射線治療(SRT, salvage radiotherapy)が行われる。

<目的>
・SAKK 09/10試験では、救済放射線治療(SRT)における高線量照射と標準線量を比較した。

<対象と方法>
・SAKK 09/10は多施設共同第3相ランダム化試験で、前立腺がんに対する前立腺全摘除術後の生化学的/PSA再発例を集積した。

<治療介入>
・標準線量群(64 Gy)と高線量群(70 Gy)にランダム化を行った。
・ホルモン療法の併用は行わなかった。

<評価項目>
・主要評価項目:生化学/PSA増悪回避率(FFBP, freedom from biochemical progression)
・副次評価項目:臨床的無増悪生存(PFS, clinical progression-free survival)、ホルモン療法回避期間(time to hormonal treatment)、全生存(OS, overall survival)、晩期毒性(CTCAE v4.0)、生活の質(QOL, quality of life)。

<結果>
・2011年2月-2014年4月、350例がランダム化され、標準線量群(64 Gy群、175例)、高線量群(70 Gy群、175例)
・ランダム化時点でのPSA値の中央値は0.3 ng/mL。
・経過観察期間の中央値 6.2年時点で、PSA/生化学的増悪回避期間の中央値は、標準線量群(64Gy) 8.2年、高線量群(70 Gy)7.6年(log-rank p=0.4)(Hazard ratio: 1.14; 95% CI 0.82-1.60)
・6年PSA/生化学的増悪回避率:標準線量群(64Gy) 62%、高線量群(70 Gy) 61%。
・臨床的無増悪生存、ホルモン療法施行回避期間、全生存にも両群間に明らかな違いを認めなかった。
・晩期尿路毒性(グレード2 / グレード3):標準線量群(64Gy) 21%/7.9%、高線量群(70 Gy) 26%/4%
・晩期消化管毒性(グレード2 / グレード3):標準線量群(64 Gy) 7.3% / 4.2%、高線量群(70 Gy) 20% / 2.3%

<結論>
・前立腺がんに対する前立腺全摘除術後の早期PSA/生化学的再発例に対する救済放射線治療では、従来の照射線量で十分。


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