放射線想起性皮膚炎(Radiation recall dermatitis) ー Review ー

  放射線想起性皮膚炎

Bhangoo RS, et al. Semin Oncol. 2022. PMID: 35585004
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35585004/

・放射線想起性皮膚炎(RRD, radiation recall dermatitis)、レビュー


<目的>
・放射線想起性皮膚炎(RRD, radiation recall dermatitis)では、放射線治療後に全身治療が開始された際に、放射線治療の照射範囲に限局した皮膚反応が認められる。
・文献検索を行い、放射線想起性皮膚炎(RRD)の特徴をまとめ、この現象の原因となる主な薬剤を比較した。

<対象と方法>
・PubMed、Embase、Scoups、Web of Science および Cochrane DBSR databaseに報告されている文献の検索を行った。
・放射線治療後に新たな全身治療が開始され、その後に照射野内に皮膚反応が認められた症例報告を組み入れ解析を行った。

<結果>
・115研究、129例の放射線想起性皮膚炎(RRD)の報告が認められた(単剤投与後 96例、多剤投与後 33例)。
・63の薬剤が放射線想起性皮膚炎(RRD)と関連していた。
・ドセタキセル(22例)やゲムシタビン(18例)が主に放射線想起性皮膚炎(RRD)と関連していた。
・原発病変としては、乳がん(69例)の報告が多かった。
・単剤投与後の放射線想起性皮膚炎(RRD)の報告では、照射線量の中央値は45.0 Gy(範囲 30.0-63.2 Gy)。
・放射線治療から薬剤投与までの期間(中央値)は8週(範囲 2-132週)、薬剤投与から放射線想起性皮膚炎(RRD)発症までの期間(中央値)は5日(範囲 2-56日)、放射線想起性皮膚炎(RRD)発症から改善までの期間(中央値)は14日(範囲 7-49日)であった。
・グレード2以上の毒性と関連する因子は、ドセタキセル(p=0.04)、代謝拮抗剤以外の薬剤(p=0.05)であった。
・グレード3以上の毒性と関連する因子はカペシタビン(p=0.04)であった。

<結論>
・放射線想起性皮膚炎(RRD, radiation recall dermatitis)は、広い範囲の照射線量後、さまざまな全身療法薬剤投与後に認められる複雑な毒性であった。
・多くは乳がん患者で、タキサン系薬剤や代謝拮抗薬剤の投与後に認められていた。
・放射線想起性皮膚炎(RRD)に対する一般的な治療法はステロイド投与で、重複感染が疑われる場合には抗生物質による治療を考慮する。
・初回の放射線想起性皮膚炎(RRD)の反応が軽度であった場合には、薬剤の再チャレンジを考慮してもよいかもしれない。


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